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新車買ったらペイントプロテクションフィルムを ボディーコーティング、スマホの保護フィルムとはここが違う西川善司の「日産GT-Rとのシン・生活」(6/7 ページ)

» 2022年02月28日 08時00分 公開
[西川善司ITmedia]

PPFを適用したい でも、どこに頼めばいいの?

 いざPPFを適用しようと考えたとき、どこに頼めばいいのだろうか。

 1つはシンプルにGoogleなどの検索エンジンで「ペイントプロテクションフィルム さいたま市」などのように、PPFと居住地域を組み合わせた検索を行う手段だ。都市部であれば、これでけっこう見つかるはずだ。

 これで見つからない場合は、日本で事業展開しているPPFメーカーの公式サイトを訪れて「施工店一覧」のリストを参照するといい。

 筆者が調べた範囲では、XPELの勢力が強い印象だ。

 上の「施工店一覧」に載っていなくても、多くの場合、ボディーコーティング工房で対応していることが多い。しかし、PPF施工には高い技術力が必要になるので、施工店の選択は慎重に行いたい。まぁ、ラッピング施工を得意しているところであれば信用度は高いし、その工房がこれまでの施工実績を公開しているならば、そうした情報も参考にするといいだろう。

photo 施工事例を公開しているショップは多い。こうした情報も参考にしてお願い先を決めていきたい。こちらは筆者が依頼した鷹松の施工事例紹介ページ。その施工の詳細は次回に

 「どんな車種でも施工してもらえるのか」「高級車じゃないとだめなのか」という心配をされる人も多いと思う。確かに、一般的なボディーコーティングよりも施工費用は高いので、高級車や輸入車の依頼事例が多いが、一般的な国産車に対してもPPFは施工してもらえる。

 ちょっとここで例え話をはさませていただく。

 スマートフォンの画面保護フィルムを貼ろうとした場合、ユーザーは汎用のフリーサイズ保護フィルムを購入して、それを手持ちのスマートフォンに当てながらナイフでカットして貼り付けるだろうか。もちろん上級ユーザーにはそんな人もいるだろうが、普通の人は、iPhone○○用、Galaxy○○用の、その機種専用の画面サイズに事前カット(プレカット)されたものを購入して貼ることだろう。

 実は、PPFも同じだ。

 一部の施工店ではフリーサイズのPPFから、施工対象車に当てながら現車合わせでカットして施工する場合もあるが、多くの一般的な施工店では、施工対象車用に事前カットされたものを使っている。

 実際には、施工店がその車種専用のカッティングデータをPPFメーカーから購入し、自前のPCにインストールして、そのPCに接続されたカッティングプロッタ(カッティングマシン)でPPFをロールから裁断する流れとなっている。

photo PPFやラッピングフィルムの裁断に利用されるカッティングプロッタの一例。写真はGRAPHTECの「FC9000」シリーズ。PPFやラッピングシートのカッティングにも利用されるFC98000-160はオープン価格となっているが、市場想定価格は約160万円前後

 多くのPPF施工対応店では、PPFメーカーが提供するサブスクリプションサービスに加入しており、そうした車種専用カッティングデータをダウンロードして利用している。

 筆者が取材した範囲では、施工店によっては、提携PPFメーカーに連絡して対象車種のデータを単発購入したり、あるいは、提携施工店からお裾分け(?)的な取り組みで事前カットしたPPFそのものを購入する場合もあるようだ。

 事業形態によって、事前カットされたPPFの入手方法にはいろいろあるようだが、いずれにせよ「その車種にPPF施工が行えるか否か」は、「そのPPFメーカー側がその車種データを持っているかどうか」に大きく影響している。

 ちなみに、筆者が取材した範囲では、国産車についてはUNI-GLOBEが強いようである。同社が主張するには「現行国産車の80%をカバーする」とのことだ。興味がある人は同社が公開している対応車リストを閲覧してみるといいだろう。確かに、軽自動車なども網羅されているのでサポート範囲は広そうである。

 なお、高級国産車や輸入車の施工事例が多いPPF施工店の多くはXPEL製品を採用している傾向が強いようだ。これは、XPELが米国企業であり、北米地域で販売されている車種に注力したPPFカットデータベースの構築を行っていることと関係が深い。

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