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新車買ったらペイントプロテクションフィルムを ボディーコーティング、スマホの保護フィルムとはここが違う西川善司の「日産GT-Rとのシン・生活」(7/7 ページ)

» 2022年02月28日 08時00分 公開
[西川善司ITmedia]
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 気になる施工価格だが、これは「施工範囲」と「車種」に依存しており、幅がある。

 施工範囲とは、対象車のどこからどこまでをPPFで覆うか、ということ。

 PPFはもともと、飛び石対策が主たる目的なので、最も人気が高いのが前方全体を覆うパターンだ。

 具体的にはフロントバンパー、フロントフェンダー、フロントライト、ドアミラーまでを施工するパターン。このパターンで、車種にもよるがPPF代金も含めたトータルな施工費用は30万円から50万円くらいになる。

 超高級車では、フロントだけでなく、ルーフからリアフェンダー、リアバンパー、リアウィングまで、車両全体を覆うパターンを選択する人も多いようだ。こちらは車種にもよるがトータル施工費は100万円以上になる。

 もちろん、「こことここをお願いしたい」といったクルマの部位ごとの単発の依頼も可能だし、フロント全体を選択した上で「施工範囲を部位単位で+αする」オーダーも可能だ。筆者の場合はまさにそうしたオーダーをさせていただいた。

photo PPF施工店が提案している代表的なPPF施工範囲パターンの一例(筆者が今回、施工を依頼した鷹松のWebサイトより引用)

 価格変動のもう1つの要因。車種によって価格が変わる理由は主に2つある。

 1つ目の理由はシンプルで、車体の大小でPPF部材の消費量が変わってくるため。ボディー面積が大きい車種ではPPF部材を多く(広面積で)消費するので、その分材料費が上がる。

 2つ目の理由は施工難易度に関係したものだ。例えば高級スポーツカーに多い、穴(ダクト)があいているボンネットやフェンダー、凹凸の激しいフロントバンパーへの施工はPPFの分割数が増え、貼ったり、伸ばしたり、回り込ませたり……の作業が増えて施工時間が長くなる。施工に長い時間が掛かるからその分、高くなるというわけである。

 施工に掛かる日数は、車種、施工範囲、施工店にもよるが、フロント周りのみで3日から1週間くらい、車体全体で1週間から10日前後といったところ。飛び込みでお願いして施工してもらうのは無理で、納車日が確定してからある程度事前に予約を入れておく流れがスムーズだと思う。

 「PPFを適用した範囲外についてはボディーコーティングを行う」、あるいは「ボディーコーティングを一度、車体全体に行ってからPPFを適用する」といったオーダーも可能だが、そうなればもちろん施工費用や施工日数は変わってくる。

 いずれにせよ、こうしたボディーメンテナンス系ショップは、「こだわりのお客さんたち」を相手にしているので、かなり柔軟なカスタムに応じてくれるはずである。もちろん、その分、費用はかさむかもしれないが(笑)


 次回は、実際に筆者の赤い「GT-R nismo Special Edition」に対する施工を依頼した鷹松を取材するとともに、その施工の様子の動画を紹介し、施工済みの車両を細かく解説していきたい。

photo 次回をお楽しみに
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