米Twitterを1月に退社した元セキュリティ責任者で伝説的なハッカーとして知られるピーター・“マッジ”・ザトコ氏が7月、米証券取引委員会(SEC)、米司法省(DoJ)、米連邦取引委員会(FTC)にTwitterの問題について告発していたと、米Washington Postと米CNNが8月23日(現地時間)、入手した訴状に基づいて報じた。
ザトコ氏は訴状で、Twitterはセキュリティ慣行の問題を隠し、規制当局に安全性について誤解させ、プラットフォーム上のbotの割合を適切に見積もっていなかったと訴えた。
同氏は、1月にTwitterを退社したのは、同社の脆弱性について口外しないことを拒否したことへの報復だとも主張している。
ザトコ氏はCNNとのインタビューで、2020年にバラク・オバマ氏やビル・ゲイツ氏などの多数の著名人のTwitterアカウントが乗っ取られる事件が起きた後、前CEOのジャック・ドーシー氏に請われてTwitterに入社したと語った。同氏は、Twitterが世界にとって重要なリソースだと信じているため入社し、今回の告発はジャック(ドーシー氏)とユーザーに対する義務を果たすためだとも述べた。
Washington PostとCNNが入手したザトコ氏のSECへの開示には、以下のような報告が含まれている。
FTCとの和解に違反しているとすれば、高額な罰金を科されることになる。
また、botについての証言は、イーロン・マスク氏との係争に大きな影響を与えそうだ。マスク氏はTwitter買収撤回の理由としてTwitterによるbotについての開示が不正確であることを挙げているからだ。
マスク氏の代理人を務めるアレックス・スピロ弁護士はCNNに対し、「ザトコ氏には既に召喚状を発行している」と語った。
TwitterはCNNに対し、「ザトコ氏は1月、リーダーシップの不足とパフォーマンスの低さを理由に解任された。同氏によるTwitterのプライバシーとデータセキュリティ慣行に関する説明は矛盾と不正確さに満ちている」という声明文を送った。
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