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色メガネで身体機能が変わる、だと? コダック「フィジカルサポートカラー」を試して驚いた分かりにくいけれど面白いモノたち(3/3 ページ)

» 2022年11月25日 17時06分 公開
[納富廉邦ITmedia]
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 カラー・セラピーだと、多少の個人差はあれど、落ち着く色はこれとか、元気が出る色はこれ、といった大まかな傾向はあるのだけど、こちらはそういうのが全くないところが何とも面白いのだ。気分や心理状態ではなくて、身体に直接影響が出るのが、また不思議だし興味深い。

店舗での、検査の様子。色が合っていると、こうやって押されてもビクともしない
色が合わないと、ちょっと押されただけでバランスを崩してしまう。効果がハッキリ出て面白いので、一度、試してみられることをお勧めする

 「検査用紙は6色ですが、ウチで販売しているレンズは、その基本の6色に加えて、混ぜた色のレンズが7種類。計13種類の色のうち、12種類には2段階の濃度を用意しているので、全部で25種類あります。イノチグラスさんではもう少し細かく分けて、4段階の濃度を用意されてますね。我々の方では測定しやすいパターンということで、濃いか薄いかの2段階です」と坂谷さん。

 混ぜるとより良い結果になる人もいれば、混ぜない方が良い人もいて、その辺はもうその人に合わせるしかないわけだ。「なので、検査する側にも経験が必要になりますね。事業としては2022年1月に始まったばかりですから、メガネ屋さんも大変だと思うのですが、試行錯誤をしながら楽しんでやってもらっています」。

 また、購入された方にはアンケートはがきを渡しているそうで、その効果もまた人それぞれだという。

「非常に疲れにくくなったとか、ヘルニア持ちの方が、遠距離の運転が楽になったとか、PCでの作業時に頭痛がしなくなったとか、本当に、人それぞれで面白いです。体幹がしっかりして柔軟性が増すという効果が、生活にどう影響するかも人によるんですね」

 客層としては、やはり若い人よりも年齢がある程度上の人の方が効果を感じやすいのだという。若い人は、そもそも体幹がしっかりしている人が多いから、多少の向上では効果が分かりにくいのだろう。逆に身体の衰えを感じ始めたくらいだと、その効果が体感しやすいというのは当然だと思う。実際、私がそうだったし。

カラーレンズはレンズに色素を練り込んで作るので、色がはげたり変色したりせず、波長を変えるタイプのものでなければ、各種コーティングにも対応する

 レンズの色は、コーティングではなくて、練り込んであって、製品にはUVコーティングが標準で入っている。また、ブルーライト・カットのような、光の波長を変えるコーティングには非対応。曇り止めや傷防止のコーティングは利用できる。

 もちろん、普通に近眼鏡、老眼鏡、累進度数などの各種レンズで対応可能だそうだ。現在、偏光レンズに対応できないかを研究中だという。

 レンズだけでなく、フレームに色を使っても効果があるらしい。ただ、その効果の大きさは人それぞれで、ほとんど効果のない人から、レンズによる中心視に色があるより、フレームによる周辺視の色の方が効果が大きい人もいるという。

 いずれにせよ、目に入る色が影響するのだから、色が分かっていれば、いきなりレンズを作るのではなく、検査結果をフレーム選びの参考に使うという手もある。

 この製品の面白さは、理論的なことは不明だけれど、特に害はないし、気のせいとかではなく、身体に直接効果が出るという点だろう。現在、全国60ヵ所にあるイノチグラスの技術ライセンスを受けたフィジカル・カラー・サポーターが在籍する店舗で展開中。都内では、吉祥寺の「オプテリア・グラシアス」というお店に経験豊富なスタッフがいるらしい。今後はコダックの営業次第だが、とりあえず気軽に検査だけでもできる場所が増えて、体験する人が多くなると、次の展開も期待できそうだと思う。

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