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バルミューダの流れをくむ「雑貨家電」という新潮流 〜誕生の背景と課題知らないと損!?業界最前線(3/6 ページ)

» 2022年11月28日 07時00分 公開

 実は2000年代より、無印良品やプラスマイナスゼロの家電が雑貨やインテリアと一緒に売られていたが、雑貨系家電が本格的に増えていったのは、14年に発売されたBRUNO コンパクトホットプレートの大ヒットがきっかけだ。

 BRUNOでは、若い女性が海外家電へ抱く“あこがれ”をより身近なところに設定。価格も「ちょっと背伸びすれば手が届く」ところに置いた。さらに、たこ焼きプレートを使ったアヒージョのレシピなど、これまでの家電にはなかった購入者の利用シーンを広げる提案も、美しい写真とともに行った。これがSNSでのバズを生み出していった。

 これをきっかけに、ノンフライオーブンや少人数用の多目的鍋などがヒットしたレコルト、キングジムグループのラドンナなど、複数メーカーから数多くの雑貨系家電が登場していく。これらの雑貨系家電ブランドは、インテリア系雑貨店の客層にあった「おしゃれで低価格なちょうどいい家電」を生み出すことで、それまで海外ブランドの家電が並んでいた棚で広がっていったのだ。

ショピングモールや駅ナカなどでキッチン雑貨を取り扱う「212 KITCHIN STORE」のオンラインショップ。bamixベーシック(実勢価格3万3000円)やKitchen Aidミニスタンドミキサー(8万1378円)などと並んで、AV機器メーカーピクセラの家電サブブランドRe・Deの電気圧力鍋「Re・De Pot」(実勢価格1万4800円)が並んでいる

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