米Appleが、同社の電子書籍ストア「Apple Books」で、AIによる「デジタルナレーションブック」の配信を開始している。高度な音声合成テクノロジーと、言語学者、品質管理スペシャリスト、オーディオエンジニアのチームにより、電子書籍ファイルから高品質のオーディオブックを制作するという。
同社によると、オーディオブックを聴く読書家はますます増えているものの、オーディオブックに変換される書籍はごくわずかで、何百万ものタイトルが聴かれないままになっている。一方で、多くの作家、特にインディーズ作家や小規模出版社の関係者は、制作のコストや複雑さのためにオーディオブックを作ることが出来ない問題があったと説明する。
Appleが長年にわたって研究してきた音声技術により、出版社、著者、ナレーターと協力しながら、この技術を長編の朗読に応用してきたという。デジタルナレーションにより、オーディオブックの制作をより身近なものにし、リスナーが楽しめる本を増やすことで、高まる需要に応えることを支援するとしている。
なお、Apple Booksのデジタルナレーションは、英語のロマンスとフィクション書籍が対象。現時点では、フィクションは文学、歴史、女性向けフィクションのみ対応しており、ミステリーとスリラー、SFとファンタジーはサポートされていないという。
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