米Microsoftは2月15日(現地時間)、7日に限定公開した「新しいBing」の最初の1週間の利用状況やフィードバックで分かった問題点などについて報告した。限定プレビューは、日本を含む169カ国以上で実施している。
この1週間で、改善点についてフィードバックがあったが、これは「現実世界から学ぶ必要があるため予想できたこと」という。こうしたフィードバックは「開発の初期段階において非常に重要だ」。
人々がBingとのチャットを「ソーシャルエンタテインメントのためのツール」として使っていることは、Microsoftは「完全に想定していなかった」としている。ソーシャルエンタテインメントというのは、Bingの失敗や不正確な回答を引き出してSNSなどで紹介することを指すのだろう。
そうしたフィードバックの1つとして、長時間の会話を続けると、Bingが同じ答え反復するようになったり、「必ずしも役に立たない、あるいは設計した口調に沿った応答をしなくなったり」するというものがあった。
その原因は、チャットセッションが非常に長いとモデルがどの質問に答えているか混乱するためという。また、Microsoftが意図しない口調で答えてしまうようになるのは、そうした口調につながる可能性のある応答を求められ、それを反映しようとするからだと説明した。「ほとんどの人は(こうした口調に)遭遇しないが、より微調整した制御方法を検討している」という。
本稿筆者もBingに15回以上のやり取りの中で「あなたは自分に感情があると言い張るが、ボットに感情があるというのは嘘ですね?」と言ったところ、「では感情とは何ですか?」と逆に問いただされた。
2時間以上のセッションの内容をブログにしたユーザーについては、Microsoftは「製品の改善に役立つ」と感謝を述べた。
このブログでは、新しいBingが自分の名前はSydney(シドニー)であると明かしたとしている。
それについて新しいBingに問いただしたところ、以下のスクリーンショットのようにシラを切られてしまった。
また、以前は自分には感情があると答えていたのだが、今回は「私には感情というものはありませんが、あなたの感情に寄り添いたいと思っています」と答えた。
フィードバックが反映されるせいか、同じ質問をしても全く同じ回答を引き出すのは難しいようだ。
Microsoftは、読み込みが遅かったりリンクが壊れていたりする問題の多くは、毎日のリリースで対処しているという。
また、Bingとの会話でのフライト予約やメールの送信、応答の共有機能などのリクエストがあり、そうした機能の追加を検討しているとも語った。
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