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ワークマン、「冷暖房服」を5月からテスト販売 「水冷服」も計画中

» 2023年02月27日 12時19分 公開
[ITmedia]

 ワークマン(群馬県伊勢崎市)は、パナソニック子会社のShiftall(シフトール)と提携し、ペルチェ素子を使った「冷暖房服」のテスト販売を5月に始めると発表した。価格は2万円で1万着を用意する。

ワークマンの「冷暖房服」

 ワークマンはこれまで夏用のファン付きウェアや冬用の熱電ウェアを販売してきたが、冷却(10℃)と温熱(42℃)を切り替えられるペルチェ素子を使うことでオールシーズン対応のウェアとする狙い。ポータブルバッテリーなどで動作する汎用性も兼ね備えるという(動作保証はなし)。

 ペルチェ素子は、電流を流すと片面が発熱し、もう片面が冷える性質を持ったデバイス。以前からCPUクーラーなどに利用されていたが、2019年にソニーがこの特性を利用したウェアラブルデバイス「REON POCKET」(レオンポケット)を投入して人気商品となった。

 シフトールも今月2日に「Pebble Feel」を発売した。こちらは主にVR用途を想定したもので、メタバース空間の状況に合わせ、ペルチェ素子で背中を冷却あるいは加熱し、暑さ/寒さを再現する仕組みになっている。

シフトールが販売している「Pebble Feel」の使用イメージ。メタバース内の環境に合わせて体感温度を変える。現在はVRChatの特定のワールドが対応している
ワークマンが指摘するファン付きウェアの課題と冷暖房服のメリット

 この他、ワークマンは熱中症対策となる「水冷服」の開発も進めており、冷暖房服と同じく1万着のテスト販売を行う予定だ。

 水冷服は装着した人の上半身全体に冷却水を循環させ、広範囲を一度に冷やせるのがメリット。ただし水の重さや使用時間の短さが課題で、昼間の猛暑の時間帯だけ使うケースも考えられるという。

 ワークマンは「冷暖房服、水冷服、ファン付きウェアは各々一長一短がある。最終的には用途による住み分けが進むはず」としている。

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