中国新興EVブランド蔚来汽車(NIO)を2014年に創業した李斌氏は、中国メーカーの多くがローエンド(低価格)市場を足場にするのを横目に、Teslaと同価格のハイエンドを照準にした。
中国の家電メーカーやスマホメーカーが先進国で苦戦するのを見て、「高級ブランドがローエンドに延伸するのは簡単だが、その逆は難しい」と考えたからだ。
14年当時はEV市場が小さく、ハイエンドとローエンドは明確に住み分けていたが、EVシフトが世界的な潮流となった23年は、壁が崩れつつある。NIOの李氏が見通したように、米Teslaが低価格EVの開発を公表する一方で、同社を猛追する中国BYDは高級ブランド参入を宣言した。
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