EV業界のパイオニアとして一強体制を築いてきたTeslaは、ブランド力を背に小刻みに値上げを続けてきた。だが、22年の販売台数は同40.3%増の約131万台にとどまり、140万台の年初目標を達成できなかった。同年末の時価総額も21年秋から7割以上減った。
Teslaの22年の販売目標が未達に終わったのは、同社の世界販売の3分の1を占める中国市場の混乱が大きな要因だ。ゼロコロナ政策は生産や物流を麻痺させ、消費を低迷させた。
とはいえ、中国乗用車市場信息聯席会(中国自動車産業の業界団体)の試算によると、Teslaの22年の中国での販売台数が同37.1%増の43万9770台だった一方、中国で同年の新エネルギー車(EV、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の3種)の市場は93.4%拡大しており、販売台数の伸び率でTeslaを上回った中国メーカーは少なくない。
Teslaの中国市場での勢いの陰りは、ゼロコロナ政策や景気減速だけでなく、EV市場の拡大とともにライバルが台頭したことが背景にある。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR