ARやVRといった「XR」も注目され、一部では派手な展示が見られたテーマだ。
ドコモのブースではXRが大きく取り上げられていた。NTTグループのXR事業を一手に引き受けるNTTコノキューの丸山誠治社長は、「法人向けの事業は、MWCでは展示していないが、確実に収益が上がってきている」と語っている。
ドコモブースの「XR」コーナーでは、NTTコノキューのVR・XR関連の取り組みも展示。メタバース空間でゴジラなどの怪獣を原寸大で見られるようになっていた
モバイル向けチップセットを提供する米QualcommはMWCで、KDDIやNTTコノキューを含む国内外7社と、XR開発プラットフォーム「Snapdragon Spaces」を活用した製品開発において協業すると発表した。また、XiaomiやOPPOは新しいARグラスを発表した。
Xiaomiの「Xiaomi Wireless AR Glass Discovery Edition」。126gと軽量なのが特徴で、独自の低遅延通信技術により、有線接続並みの低遅延で利用できるとしている。前面のレンズは暗くしたり明るくしたりできる。
法人向けとしては、例えば遠隔から熟練者が指示を出し、現場ではARグラスを着けた非熟練者が設備の修理を指示通りに行うといったソリューションがすでに提供され、ビジネスとして成り立っている。一方、コンシューマ向けは、ゲームには活用が進んでいるようだが、一般に広く浸透しているとは言いがたく、状況は数年前とあまり変わっていない印象だ。
全体としては、各社キラーサービスを模索しているといった様子だった。ただ、高速大容量、低遅延、多数同時接続といった5Gの特徴を最大限生かせるようになれば、XRが躍進する可能性がある。5Gが浸透すると予想される25年前後の動きに注目したい。
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