クレジットカード事業を営むフィンテック企業Nudge(東京都千代田区)は、ライトユーザー向けのNFTウォレット「Nudge NFT Wallet β」を開発、自社アプリに組み込んで提供を開始した。MetaMaskなどの一般的なウォレットに比べ、NFTの取り扱いを強化した。
この数年でNFTビジネスが国内でも増加してきたが、課題もある。ユーザー側は、業界標準のウォレットMetaMaskをインストールし、自分で秘密鍵を管理する必要があり、難易度が高い。またMetaMaskではNFTのグラフィックスを単体では確認できないなど、NFTの楽しさが伝わりにくい。
NFT発行側も、専門の業者に依頼すると意外と配布コストが高く、普及の妨げになっていた。
Nudge NFT Wallet βでは、ユーザー側から見て秘密鍵の管理が不要で使いやすいウォレットの実現を目指した。また提供側はNudgeの仕組みを使うことで、低コストでNFTを配布できる。2023年中は無償でNudge NFT Wallet βを利用可能だ。
Polygonネットワークに対応したウォレットで、秘密鍵はNudgeが預かる。パスワードやリカバリーフレーズを使うことなく、スマホの生体認証ログインで利用できる仕組みとし、利用のハードルを下げた。仕組みとしては仮想通貨も取り扱い可能だが、暗号資産交換業のライセンスの問題でNFTに特化している。
NFTの送付や受取も可能となっており、友人に送ったり、MetaMaskに送ったり、マーケットプレイスで販売することもできる。送付の際のガス代(送金コスト)はNudgeが負担する仕組みだ。
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