ITmedia NEWSにおける1週間の記事アクセス数を集計し、上位10記事を紹介する「ITmedia NEWS Weekly Top10」。今回は2023年3月18日から24日までの7日間について集計し、まとめた。
先週のアクセス上位にはさまざまなジャンルの記事が入った。
トップは、Twitterが無料ユーザー向けのSMS認証が終了することに関する解説記事。2位は、NTTドコモが、本人確認への健康保険証利用を中止するという記事。3位はさくらインターネットで働く人々のデスク環境を写真でお見せする記事だ。自宅サーバのインパクトがすごい。
生成型AIに関する話題も続いている。6位には、ChatGPTの有料版「ChatGPT Plus」で利用できる、最新の言語モデル「GPT-4」の利用回数制限がどんどん厳しくなっているという記事が入った。筆者はGPT-4を毎日使いまくっているのだが、上限を考えながら使うのはわりとストレスだ。
生成型AIでは、画像生成AIも進化が続いている。最近公開された、Microsoftの「Bing Image Creater」(DALL-Eベース)は、Webブラウザから指令を入力するだけで画像を生成してくれるので、Discordなどを利用する他のエンジンより便利だ。
Bing Image Createrを試してみようと思い、いろいろ入力してみた。まず、野球の世界大会・WBCで注目を集めた、ラーズ・ヌートバー選手の「ペッパーミルパフォーマンス」(プレイがうまくいった時などに、こしょうを引くような仕草すること)を出力できないかと考え、Bing Image Createrに「pepper mill performance」と入力して絵を作ってもらったら、こうなった。
違う、そうじゃない。
気持ちは分かるけれど。
ちなみに、別のAI「Midjorney」(v4)に聞いてみたら、こうなった。
なるほど? これも「気持ちは分かる」という結果になった。
おそらくこれらのAIはそもそも「ペッパーミルパフォーマンス」という概念を学習していない。そのため「ペッパーミル」と「パフォーマンス」という言葉のイメージを単純に組み合わせ、胡椒挽きを使った、何らかのパフォーマンス・芸を創造してくれたのだろう。
これではペッパーミルパフォーマンスをまったく表現できないので、指令を具体的にしてみ。「野球選手が笑顔で、両手で胡椒挽きをを引くような仕草をしている。胡椒は持っていない。その仕草だけしている」
これは近い! 左下はほぼ正解だし、右上の絵はヌートバー選手っぽい雰囲気もある。
ジャンルにもよるのだが、現状のAI画像生成は「この絵がほしい!」と思った時に、イメージ通りのものを出力してもらうためには、かなりの試行錯誤がいる。「今を生きる人間が、普通だと思っていること」を意外に知らなかったりするのだ。
人間界の常識を持っていて、要望をくみ取れる人間のイラストレーターは偉大だ……と改めて思った。
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