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壁際も掃かずに吸い込むロボット掃除機、ダイソンから 「ホコリを舞い上げない」

» 2023年05月23日 18時48分 公開
[芹澤隆徳ITmedia]

 ダイソンは5月23日、「Dyson 360 Vis Navロボット掃除機」を発表した。直販サイトなどで同日から販売する。直販価格は18万9200円。

「Dyson 360 Vis Navロボット掃除機」を紹介するDyson創業者・ジェームズ・ダイソン氏
2.1cmまでの段差を乗り越える。硬い毛と柔らかい毛を組み合わせたブラシバーでじゅうたんからゴミをかき出す

 機体と同じ幅のブラシを全面に備えたD型シェイプのロボット掃除機。同社のハンディ掃除機を思わせる赤と青の配色になった。

 本体には26個のセンサーを備え、障害物や段差を検知して回避。高さを97mmに抑えたことで家具の下など高さ9.9cmまでの場所に入り込めるようになった。駆動輪にはサスペンションを備え、最大2.1cmの段差を乗り越えるなど走破性を向上させている。

 新開発の「エッジノズル」は、壁を検知すると本体の側面から小さな吸引口(ノズル)が出てきて部屋の隅にあるゴミを吸引するというもの。ノズルには柔らかい素材を使用しており、壁を傷つけることはないという。

側面から出ている赤いものが「エッジノズル」
本体側面から柔らかいノズルが出てきて壁際のゴミを吸引する仕組み(画像は展示用のクリアモデル)

 ダイソンのチーフエンジニア、ジェイク・ダイソン氏は「ロボット掃除機はブラシを使って壁際からゴミをかき出すケースが多いが、それではホコリを舞い上げてしまう。エッジノズルはロボット掃除機の大きな問題の1つを解決した」と話す。

 本体には薄型のサイクロン機構を縦に詰め込んだ。モーターは最大11万rpmの高出力。10個のコーンで10万Gの遠心力を生み出し、空気から微細なホコリまで分離する。

 魚眼レンズを使った360度カメラとSLAM(Simultaneous Localization and Mapping)は従来機から継承した。室内のマッピングと自機位置の特定を行える他、掃除が必要な場所と掃除が終わった場所を判別し、効率良く掃除できる経路に自動設定する。

 ユーザーは専用アプリ「MyDyson」で掃除のスケジュール設定や運転モードの切り替えなどを行える。吸い込んだホコリの量を色でヒートマップのように表示する機能も備えた。

 ジェイク・ダイソン氏は「ロボット掃除機はインテリジェントであるべき。ダイソンは最もパワフルでインテリジェントがロボット掃除機を開発した」と胸を張った。

充電中。駆動時間は最長約50分。充電時間は約2時間30分
魚眼レンズを使った360度カメラのモジュール

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