大橋 今回のワークショップを企画されたNECのお二人は、振り返ってみていかがですか。
冨成 企画を立て、本格的に準備を開始してから2〜3カ月かかりました。もし具体的なプロジェクトとして一緒に仕事をするとなるともっとかかったと思います。その点、SFプロトタイピングならライトに共創できる。いいツールだと思いました。
杉山 冨成さんから企画を聞いて、それが実際に実現したことに感動しています。冨成さんの言うように、SFプロトタイピングは、企業をつなぐことができるツールだと改めて感じました。
2006年にセイコーエプソン入社。同年コニカミノルタ入社。開発〜経営戦略を経て広報ブランド部のグループリーダーとして国内外のブランド戦略やクリエイティブ、イベント、Web/SNS、デジタルマーケティングに従事。2021年にSCSK広報部に転職後、初のテレビCMやWeb、SNSなどブランディング施策を企画。2022年4月、NEC入社。副業にてブランドの価値向上を目的としたブランドコミュニティーを立ち上げ代表理事を務める。
2011年にサイボウズ入社。ブランディング、プロモーション、広報等のコミュニケーション活動を手掛ける。2022年にNEC入社。これまでの主な受賞歴に「日経BP広告賞・優秀IT広告賞(2014年)」「新聞広告賞2018広告主部門・優秀賞」、2018年度「総務大臣賞/ACCグランプリ」がある。
大橋 参加者はどういった人たちですか?
冨成 SFプロトタイピングを学びたいという人たちです。強制参加ではありません。ただ、男性と女性を混ぜたり、年齢層を20〜50代まで幅広くしたりして、ダイバーシティに配慮しました。
杉山 ワークショップを見ていると、NECもですがコニカミノルタさんも真面目だと感じました。
大橋 場所も良かったですね。
冨成 プラネタリウムでやりたいと思い、知り合いを通じてプラネタリウムを設計した大江原さんをご紹介いただきました。その意味ではラッキーでした。場の効果もあり、シナジーを双方で感じられたワークショップだったと思います。
杉山 これまでもSFプロトタイピングは経験していますが、場所によってこんなに違うものなんだと身を持って感じました。社内で大規模なディスカッションをした前回が「動」だとすると、プラネタリウムで落ち着いた雰囲気で実施した今回は「静」といった、じっくりと味わうSFプロトタイピングだったと感じています。
大橋 今回の目的は達成できましたか?
冨成 われわれの目的は社内外のブランディングです。社内で実施した前回はワークショップそのもので盛り上がっていたのですが、今回はワクワクするという意味でのブランディングでした。空気感も一緒に共創する。そのために映像を見せたり、雰囲気を作ったりというところは強く出せたと思います。そこにSFプロトタイピングならではの空気感もあり良かったですし、自分としてもとても勉強になりました。
大橋 今回は3回目になるわけですが、継続していく可能性はありますか?
杉山 可能性はあります。場所一つにしても社内とプラネタリウムでは大きく違う。コラボレーションする企業が異なると、また違ってくるでしょう。広がっていく可能性を感じました。
大橋 今回のSFプロトタイピングでは、参加者に何を持って帰って欲しかったですか?
杉山 この場の空気感を体験してもらえればと思っていました。
冨成 私も同じです。会議室では飛べない。飛び抜けたアイデアを出したいのなら、飛び抜けた場所でやるべきだと感じてもらえればと思いました。
大橋 ありがとうございました。
NECでは新しい取り組みとして、コニカミノルタとSFプロトタイピングを活用したセッションを開催しました。そこにプラネタリウムという、いつもとは異なる空間で行うことの可能性も見い出しています。今後、水族館や美術館といった、いつもとは違う環境でSFプロトタイピングを行うことが増えそうに思いました。これからSFプロトタイピングを活用したいと考える企業にとって参考になるのではないでしょうか。
SFプロトタイピングに興味がある、取り組んでみたい、もしくは取り組んでいるという方がいらっしゃいましたら、ITmedia NEWS編集部までご連絡ください。SFプロトタイパーの僕がSFプロトタイピングを提供すると共に、この連載で紹介させていただきたいと考えています。
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