もうひとつのハードウェアはMac Pro。
しかし、少々意外な事に、外見はインテルモデルとまったく同じだ。
搭載コアなどの事実上の仕様はM2 Ultra搭載のMac Studioとほぼ同様。おそらく冷却能力による若干の違い以外、M2 Ultra搭載のMac StudioとMac Proのパフォーマンスには差がないはずである。
M2 Ultraのパフォーマンスで十分だとはいえ、ちょっと意外な発表ではあった。むしろ、とにかく脱インテルを達成するために、M2 Ultra搭載のMac Studioの中身を搭載しただけ……というようなうがったものの見方もできる。
そもそも、Mac Proは大きな電力と、CPUとGPUから出てくる膨大な発熱に対応するためのボディデザインなのに、Apple Siliconは発熱が少ないのだから、なんだか無駄なデザインではないかと思ってしまう。
もちろん、M2 Ultraもそれなりに発熱はするのだろうが、ちょっとコンセプトがちぐはぐな気がするのだ。M2 UltraのGPU性能だとアフターバーナーは不要……とは言ったものの、Apple Siliconの仕様上拡張できない部分が多いのは致し方ない。
この辺をアップルに聞いたところ「Apple Siliconはあまり熱を発生しないが、PCI Express拡張スロットに差し込むボードには多くの電力を消費し、熱を発生するものが多い。それゆえ、放熱性の良い筐体は重要だ」という回答だった。
あと一番気になるのは、メモリー搭載量だろう。もちろん、インテルMacとApple Silicon搭載機ではメモリーの使い方が違うから同列には語れないが、最大メモリー搭載量が192GBでは困るという仕事の方もいるのではないだろうか? なにしろ、インテル版のMac Proの最大メモリー搭載量は1.5TBで、モジュールによる拡張も可能だったのだから、その点においてはかなりのスペックダウンだ。
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