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ミリ波レーダーで睡眠や心拍数をモニタリング 寝室見守りデバイス「ポム」のすごいところ(3/3 ページ)

» 2023年08月14日 18時33分 公開
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 筆者は実際に自分がPOMでどう検出されるのかを体験してきました。少し分かりにくいとは思いますが、PC画面の真ん中に座っている私が表示されています。目の前にPOMがあるだけなのに、PC画面に自分らしき姿が投影されているのは、少し不思議な感覚でした。私が動けば、これも当然のように画面上の姿も変化していきます。もちろん、これはデモ用の用意された画面なので、製品版でこの画面が見れるわけではありません。

体験中の筆者

 POMの設計思想は、「1人になっても住み慣れた町で老後を過ごしたい」「できるだけ自宅で過ごしたい」という当たり前の願いをサポートしたいという創業者の2人の考えからスタートしています。

 そして、POMが日本で事業をソースネクストと展開するのは、すでに人口の3割が65歳以上となっていることと関係があります。ソースネクストが販売目標を2029年年度末までに100万台と設定しているのも、この日本の人口の状態と関係性があります。

 正直、私個人としても、こういった高齢者に寄り添うハードウェアとサービスは他人事ではないなと感じました。自分の親がいつPOMを必要とするか分かりませんし、自分もお世話になる可能性も高いわけですから。

 さて、最後にもう1つ。今回、見守りIoTなどの製品とあまりなじみのないソースネクストがこのPOMを手がけたもう1つの理由をお伝えしておきたいと思います。Tellusの投資家でありメンターがEvernoteの元CEOで知られるフィル・リービン氏です。そして、日本でEvernoteと長く協力関係にあったのがソースネクスト。つまり、Tellusとソースネクストをつなぐ縁はEvernoteから始まっているのでした。

左からTellusのタニア・コークCEO、同じくTellusのケビン・シューCTO、ソースネクストの小嶋智彰社長
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