ITmedia NEWS > 製品動向 >

まだまだ暑いので“首に装着するクーラー”試した 外での仕事、涼しくなる?(2/2 ページ)

» 2023年08月19日 12時00分 公開
[吉川大貴ITmedia]
前のページへ 1|2       

首ヒエッヒエ 実際に使ってみる

 早速試してみる。使ったのは8月、最高気温が34度くらいの日中だ。ポシェットタイプを出勤や外で取材する時に身に着けた他、別日に自宅近辺の掃除をした時にも使った。結論からいうと、首がヒエッヒエになる。首に冷えた鉄板をずっと押し付けられている感じだ。

 正直、FULLだと外気温との差が大きい時間が続くので体が混乱する感覚すらある。個人的にはNORMALとECOを切り替えながら使うのがちょうどよかった。体中を冷たい血が巡る感じがして、湿気と日差し対策ができていれば暑さ対策はもうこれでいいかな、と思うくらいだった。日傘や通気性のいい服を組み合わせればだいぶ快適だろう。

 NORMALとECOを切り替えながらの使い方であれば、バッテリー切れもあまり心配しなくていい。会社に行ったときは暑い時間を十分しのげたし、掃除のときはずっとNORMALでも平気だった。予備バッテリーも別売り(税別1万円)しているので、やろうと思えばもっと長時間の稼働も平気そうだ。

見た目と音はちょっと気になる 冷却水の交換も手間?

 一方で気になる点もあった。見た目だ。ポシェットタイプの場合、装着していると以下の画像のような感じになる。首元から腰まで太いケーブルが伝っており、正直異様だ。

photo 真横から見た様子
photo 近づくとより目立つ

 さすがに電車やバスの中ではつけられないし、自宅近辺の掃除をしているときにもご近所さんにぎょっとされた。同じ編集部の人には「サイバーだね……」という目をされた。

 もう1点、ラジエーターの稼働音と排熱も気になる。ファンで排熱しているので、本体は「ブーン」という音とともに温風を出す。人ごみの中で使ったら迷惑だろう。

photo ポシェットも目立つ

 とはいえ、そもそもコモドギアは法人向けなので、作業現場でのみ使うと考えれば無視できる。電車などで移動することがあれば、そのときだけ取り外せばいい話だ。見た目も、同僚みんなが着けているのなら気にならないはず。実際、一人で誰にも見られず近所の掃除をしているときはなかなか快適だった。

 ただし1点だけ、半年に一度、チューブ内の冷却水を補充する必要がある点は面倒かもしれない。しかも水道水ではなく精製水が必要だ。使うのは夏なので、実質毎年補充の必要があるだろう。

使い勝手が悪い面もあるが、無視できるシチュならOK

 総じて、使い勝手が悪い面も多々あるが、それを全部無視できる場所なら便利そう……というのが記者の印象だ。見た目を気にしなくていい作業中、他の暑さ対策と組み合わせることで最大限の効果を発揮してくれるだろう。

 コストについては、購入するのは少し割高かもしれない。Amazonや楽天では、バッテリーとサーモモジュールが一体になった冷却グッズがより安く売っている。正直、法人だとしても6万円は尻込みする価格だろう。

 とはいえAmazonなどで売っているものは、連続で利用できる時間が短い、排熱が体に当たる、推奨動作環境が外気温35度以下で、それ以上だとぬるくなる──など、弱点のある商品も見られる。一方でコモドギアはそのあたりを解決しているので、例えばひと夏レンタルするような使い方ならそこまで懐が痛まなくていいかもしれない。冷却水の交換についても気にしなくてよくなるはずだ。

 ついでに、先日レビューした富士通ゼネラル製の冷却機能付きリュック「コンディショニングバックパック」との同時使用も試してみた。背中も首もよく冷えるが、リュック(中身あり)とポシェットの中身・ネックバンドの合計が10kg超になった。見た目もすごいことになるので、あまり現実的な組み合わせではなさそうだ。

これで電車にはなかなか乗れない
前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.