令和は多様性の時代。IT業界でもさまざまな人が働いている。海外から来たITエンジニアなどもその一例だ。とはいえ、いざ外国人エンジニアと一緒に働くとなると、考え方の違いを感じる人もまだいるかもしれない。
そこで本連載では、実際に日本で働くITエンジニアの人たちにインタビュー。日本に来た理由や、日本で働くことの印象などを聞いていく。第3回は、AIによる音声解析サービスなどを提供するRevComm(レブコム、東京都渋谷区)で働くサーター・アンドリューさんに話を聞いた。
──まずは自己紹介をお願いします。
アンドリューさん(以下敬称略) サーター・アンドリューと申します。24歳で、ソフトウェアエンジニアをしています。前職は米Amazon.comのフルスタックエンジニアでした。現在は「Zoom」や「Google Meet」などのオンライン会議システムと、レブコムの音声解析サービスとの連携を担うチームで働いています。
レブコムで働き始めたのは3月です。前職を辞め、まずは米国から業務委託で働き始めました。その後、ビザが取得できたので日本に行き、8月1日から正社員として働いています。住んでいるのは中野区です。
──日本に来た理由を教えてください。
アンドリュー 米国にいるときから、日本のテック産業のイノベーティブさとスピードに惹かれていました。実際に日本に行き、そういった環境で働きたいと思っていました。
──恐らく日本の多くの人々は、アンドリューさんが仰った「日本のイノベーティブさ」という言葉に首をかしげると思います。アンドリューさんにとって、日本のどのような点が米国より革新的なのでしょうか。
アンドリュー 前職の話にはなりますが、実はAmazonはすごくハイプレッシャーな環境の中で働かなくてはいけないにも関わらず、使っているツールが古いなどの問題がありました。一方で、現在は以前より環境が変わるのが早く、結果的にイノベーションが起きやすいと考えています。
──前職を辞めた理由も、同じような点にあるのでしょうか。
アンドリュー Amazonにいたころは、とにかく全ての動きが遅いと感じていました。自分はもっと早いペースで仕事をして、もっと広範なスキルを取得したいと考えた結果、スタートアップで働きたいと思うようになりました。
──日本ではない国で働く道もあったと思いますが、なぜ日本を選んだのでしょうか。
アンドリュー もともとずっと日本で働きたいと考えていたのが理由です。大学を卒業してAmazonに勤め、そろそろ実力がついたと思って転職しました。
日本の文化、特に言語に興味があり、幼少期から日本に魅了されていました。日本文学にも興味があり「芥川賞」が人名に由来していると知ったことをきっかけに芥川龍之介の作品を読んだり、その途中で見つけた三島由紀夫の作品を読んだりしています。
──とはいえ、転職先として日本企業を探す中では、レブコム以外にも様々な選択肢があったと思います。その中でレブコムを選んだ理由を教えてください。
アンドリュー 自分が職を探していたときに、たまたまレブコムもグローバル人材を探していたことから目に留まりました。レブコムはAIを活用したサービスを手掛けており、同時に製品を内製でスピード感を持って開発していることから、自分が求めていたイノベーティブに沿っていると判断してこの会社を選びました。
──日本での職探しにはどのようなサービスを使ったのでしょうか。
アンドリュー グローバル人材向けの求人サービスを複数使いました。レブコムを見つけたのは「TokyoDev」という、ソフトウェア開発者の就業支援サービスです。
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