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生成AIの「フェイク画像」も見分けられる? 「コンテンツクレデンシャル」を実際に試して見えた“死角”小寺信良の「プロフェッショナル×DX」(5/5 ページ)

» 2023年10月25日 12時30分 公開
[小寺信良ITmedia]
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生成AIで作った画像のタグも簡単に消える

 CAIの活用としては、画像生成AIに最初から実装するというスタイルもある。実際Adobe FlreFlyはCAIに対応しており、生成した画像を保存すれば、特に何もしなくても自動的にCAIが付けられた状態となる。

FireFlyで生成した画像にはCAIが付けられている

 画像生成AIサービスがCAIに対応していけば、単純なフェイク画像は見破れそうではある。一方でCAI情報は、削除することができるのだろうか。そこで「PhotoScapeX」という画像管理ツールを使って別名保存してみたところ、CAI情報のない画像が簡単に作れてしまった。CAI情報を書き換えるなどの偽装は困難を伴うが、消すだけなら簡単にできるようだ。

CAI非対応ツールで保存し直せばCAI情報は消える

 CAIは現状で調べた限りでは、筆者でも気がつく程度の穴が豪快に空いており、なかなか前途多難であるように思う。

 とはいえ、この技術がダメだと言いたいのではない。どのようにすればこれがちゃんとワークするのか、多くの人が知恵を絞る必要がある。また現時点では静止画のみだが、すでにAIは動画生成を可能にしつつある。フェイク動画やフェイク音声への対応もまた同様に、必要になってくるだろう。

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