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「生成AIに仕事が奪われる」と焦ってから1年……あなたの仕事はどうですか?NEWS Weekly Top10

» 2023年12月04日 12時49分 公開
[岡田有花ITmedia]

 いよいよ12月。年末の足音が大きくなってきた。そんな先週のアクセストップは、日本IBMグループで働く人々のワークデスクを特集した記事だった。どのデスクもシンプルで、仕事ができる人たち! という印象だ。中でもコンサルタント・門脇直樹さんのデスクは、どこにPCがあるか分からない“森感”に二度見した。

生成AIはライターの仕事を奪ったか? 23年12月現在

 ところで、2023年の「新語・流行語大賞」のトップテンに「生成AI」がランクインした。ノミネート語には「ChatGPT」も入るなど、生成AI関連が盛り上がった1年だった。

 振り返ってみると、この1年で生成AIは大きく変化した。22年7月に画像生成AI「Midjourney」がオープンβに移行、8月には「Stable Diffusion」が公開された。文章生成AI「ChatGPT」が登場したのは11月30日。あれから約1年だ。

 画像生成AIは、文章から一瞬でハイクオリティーの画像を作ってしまう。文章生成AIも同様だ。画像AIはイラストレーターの仕事を、文章AIはライターの仕事を脅かすのでは……22年末から23年初めにかけて、そのような記事が盛んに書かれた。筆者もライターの仕事の将来を悲観し、一時期、メンタルが不安定になったほどだ。

画像 生成AIはライターの仕事を奪ったか?

 あれから1年あまり。筆者はあいかわらずライターとして働いており、仕事の質量も変わっていない。むしろ、AIのおかげで楽になった部分もある。長文の概要をつかむとき、ChatGPTに要約してもらったり、英語のサイトから検索したいとき、Bing Chatに検索から日本語翻訳までワンストップでお願いしたり――。これまで自力でちまちまやっていた作業を、がっつりAIに任せることで、省力化できるようになった。

 一方で、AIに依頼してもどうにもならない仕事も多く、ライターとしての業務内容はほとんど変わっていない。

 他の職種の方々はどうなのだろう。イラストレーターやビジネスマン、エンジニアなどの仕事は、生成AIの発展に伴ってどう変わっただろうか? 楽になった? 厳しくなった? 実は「変わらない」人が一番多いかもしれない。

 そういえば、昨年の今ごろ筆者は「生成AIにいい感じのクリスマスの絵」を描いてもらう、という企画を試して記事で紹介した。この時、プロンプト作りを手伝ってくれたkobeni(@kobenidjourney)さんは今、生成AIで作った静止画を、AI動画にする試みを始めている。昨年AIが描いたいい感じのクリスマスの絵は、1年たって、動くようになった。

 24年の今頃には、いったい何が起きているだろうか。ワクワクする。

画像 2022年に静止画だったAIサンタは

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