イラスト作成アプリ「アイビスペイント」を提供するアイビス(愛知県名古屋市)は1月10日、生成AIを使ったアイビスペイントの新機能を取り下げると発表した。9日に追加した、生成AIでイラストの手本を表示できる「AIお手本機能」を削除する。リリース後の反響を受けた対応という。
AIお手本機能は、ユーザーが描いた線などを基にした画像を別のウィンドウ上に生成するもの。同社の有料制会員サービスの加入者、もしくは買い切り版アプリの購入者に提供しており、当初は「生成されたお手本画像を参考にしながらイラストや漫画を描くことができるので便利」と紹介していた。しかし、機能を利用した一部のユーザーから「使ってみたら、他の企業のキャラクターが表示された」などの報告が上がっていた。
ユーザーの声を受け、アイビスは10日に「新しいお絵描き体験をご提供するべく、同機能の開発・リリースを行ってきた。しかし、リリース後のユーザーの皆さまからの反響を重く受け止め、同機能の実装を取り下げることにした」と発表。機能を使うために会員サービスに加入した人に対し、料金を返金する方針を示した。すでに機能は停止しており、今後のアップデートで削除するという。
「この度は、ユーザーの期待に沿う機能を追加することができなかったことについて、深くおわびする」(アイビス)
ワコムの広告にAIイラスト? クリエイターから反発の声殺到 同社が経緯を説明する事態に
「受け入れられない」 クリスタ、画像生成AIの実装を見送り ユーザーから苦情相次ぐ
Steam、生成AI使ったゲームの提供を“ほぼ解禁” しかし「今後再検討の可能性も」と慎重な姿勢
「子供の科学」で生成AI特集 「星新一賞」入選作家による“AI利用小説”の書き方解説も
国産AIはなぜ炎上する? 「mimic」開発元に反省点を聞いた 海外産AIは平常運転、待つのは“日本1人負け”かCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR