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テスラよ、日本を仲間外れにしないで モデル3オーナーのホンネ走るガジェット「Tesla」に乗ってます(1/3 ページ)

» 2024年03月26日 12時00分 公開
[山崎潤一郎ITmedia]

 iPhoneにタイヤをつけたようなクルマ」と表現されるTesla。IT・ビジネス分野のライターである山崎潤一郎が、デジタルガジェットとして、そしてときには、ファミリーカーとしての視点で、この未来からやってきたクルマを連載形式でリポートします。


 本連載では筆者のTesla Model 3の運用体験を通じて、同車の魅力を発信しています。実際、納車から2年半が経過し、日々、満ち足りたカーライフをModel 3と共に過ごしています。とはいえ、100%手放しで喜べることばかりではありません。今回は、Model 3やTeslaの「ここが好き」「ここが嫌い」というテーマで語ります。

ファルコンウイングドアが特徴的な憧れのModel X。大きすぎて我が家の駐車場に入らない。そもそも、高額すぎて購入できないわけだが…

“ジャパンパッシング”が多すぎる

 Teslaの魅力の1つにソフトウェアアップデートがあります。ADAS(高度運転支援)の改善、スクリーンなどUI/UXの改善、エンタメ系アプリの追加、安全機能の追加等、その内容は多岐にわたり、まさに「好きな」部分です。

 その一方で、海外ではアップデートで追加されているにもかかわらず、日本は適用外という項目もたくさんあります。まさに、ジャパンパッシングです。

 海外のアップデートにおいて、駐車中のセントリー(見張り)モードによるイベント発生時、前後左右の車載カメラのライブ映像をスマホの専用アプリから遠隔で確認できる機能が追加されました。しかし、日本ではこの機能、未搭載のままです。

 仮に、第三者がイタズラを仕掛けるような決定的な場面を確認することができれば、ホーンを鳴らしたり、ヘッドライトをフラッシュさせることができます。さらに、スマホに向かって話すことで、自分の音声をクルマのスピーカーから流すこともできます。下記に紹介するライブカメラの紹介動画では、「今すぐ私のクルマから離れろ!」と音声で警告しています。

ボイスチェンジャーで声質を変えた上で、クルマのスピーカーから持ち主の音声を流す仕組み

 本連載における前回、「駐車中のテスラ車には近づかない方がいい 全てのクルマに欲しい『セントリーモード』の威力」で、日本において、セントリーモードの映像から、クルマにキズを付けた犯人を警察が器物破損で逮捕したという出来事を紹介しました。日本でもライブカメラ機能が実現していれば、キズをつけられる前に防ぐことができた可能性もあります。

 この他にも日本のアップデートでは、スルーされる機能が散見されます。日本の法規制に抵触する項目が除外されるのは致し方ありませんが、そうとは思えないようなアップデート項目が日本では封じられることもあります。まさにTeslaの「嫌い」な部分です。

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