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「動画より静止画を撮りたいんだー」という人に富士フイルム「X-T50」は超オススメかも 荻窪圭のデジカメレビュープラス(3/7 ページ)

» 2024年06月15日 07時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 分かってしまうと「撮影モードダイヤルなんて不要じゃん」って感じになるんだけど、慣れてない人はとまどうかも。そんなときは「AUTO」レバーを「AUTO」ポジションにするとフルオート(露出補正などは可能)になる。それが実に良いアイデアかと思う。

上面から。シャッタースピードダイヤルについているAUTOレバーをオンにするとフルオートモードになるのが良い

 X-T50が従来のX-Tシリーズと大きく違うのは、左肩にあったドライブモードダイヤルがボタンになり、代わりに「フィルムシミュレーションダイヤル」が付いたこと。

 最近の富士フイルムは、X Summitなどでやたら「フィルムシミュレーション」の話をするなあと思っていたけど、それがここに結実してるのか、って感じだ。

 これだけでX-T50からのメッセージが分かるよね。これは、「いろんなフィルムシミュレーションを使って、いろんなテイストの写真を楽しもう」なのだ。

これがフィルムシミュレーションダイヤル。ドライブモードダイヤルを廃してまでこれを付けたところにX-T50のメッセージを感じる

 面白いことに、このダイヤルが付いてるだけで、フィルムシミュレーションをあれこれ切り替えて使いたくなるのだ。

フィルムシミュレーションしまくろう

ダイヤルを回すと連動して画面にフィルムシミュレーションが現れ、リアルタイムで写りを見ながら切り替えられる

 X-T50のフィルムシミュレーションは細かなバリエーションを含むと全部で20個だが、ダイヤルに直接刻印されているのは8つ。

 最初のSTD(Provia)、V(Vivid/Velbia)、S(Soft/Astia)の3つは初期からの基本フィルムシミュレーション。

 その後は、人気の高いCC(クラシックChrome)、一番新しフィルムシミュレーションで常用してもOkなRA(REALA ACE)、続いてレトロ系のNC(クラシックネガ)、NN(ノスタルジックネガ)、そして、白黒のA(アクロス)だ。

 FS1からFS3はカスタマイズできる。

FS1からFS3は好きなものを、ACROSには白黒の他のバリエーションをセットできる

 そしてそれぞれのフィルムシミュレーションには詳細な解説がついているので参考にすべし。

Qボタンを押すと現れるREALA ACEの解説。選ぶときの参考になる

 ただ、ダイヤル1つでさっと選べるとなると、つい「こっちでも撮っておこう」と思って撮影枚数増えちゃうよね。

 実際にどう違うのか、ダイヤルに用意されている8つで撮り比べてthumbnailを並べてみた。

 青空や緑があると差がよくわかる。

青空と緑と赤い花があるシーンを選んで8つの撮り比べ。彩度や青や緑の表現、階調表現に差が出る

 渋くて古い感じを出したいときはクラシックネガがいい。

ただでさえ渋い古民家をさらに渋く撮ってくれるクラシックネガ。夕刻だったのでISO感度は高めに(16-50mm 24mm 1/100秒 F3.4 ISO8000)

 肌の感じも見たいよねってことで、次は人物を。

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