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小さくて廉価で動画もしっかり 富士フイルム「X-M5」は3つの顔を持つカメラだった荻窪圭のデジカメレビュープラス(4/7 ページ)

» 2024年10月31日 17時12分 公開
[荻窪圭ITmedia]
AUTOで夜景と認識。広角側で被写体が静止しているとシャッタースピードもぐっと抑えられる。フィルムシミュレーションはPROVIA(15-45mm 15mm 1/15秒 F3.5 ISO6400)

 ただ、エントリーユーザー向けと思うと、ボディ内手ブレ補正が無いのは残念だ。

正面から。センサーはX-Trans CMOS 4(最新モデルは第5世代なので1つ前のものになる)。ボディ内手ブレ補正はなし

 イメージセンサーは約2610万画素の「X-Trans CMOS 4」。X-S20と同じだ。低価格なカメラとはいえ、ちゃんとX-Trans CMOS 4を積んでくれているのはよい。

単焦点レンズを付けてスナップを撮りに行く

X-M5にスナップ用の薄型単焦点レンズ(XF 27mm F2.8)を装着して撮影するの図。スナップ向け単焦点として良さげだ

 もう1つの顔は、小型スナップカメラ。セカンドカメラとして、あるいは常時持ち歩くためのカメラとしてサイズといい価格といいちょうどいい。EVFがないのは残念だけど、最近はファインダーがついてても覗かないで背面モニターで撮る人も多いし、コンパクトさ重視の設計としては悪くない。

 富士フイルムはいくつかコンパクトで絞りリングを持つ単焦点レンズを持っているのだが、それがX-M5に似合うのである。同社のX100シリーズよりちょっとコンパクトだし、イメージとしてはリコーのGRに近い感じか。

 レンズの絞りリングとボディ側の2つのダイヤルを組み合わせれば使い勝手は悪くない。

X-M5にXF 50mm F2.0を装着。細くて軽い中望遠レンズとして使える上に、サイズ感がちょうどいい

 それらのレンズはレンズ内手ブレ補正を持たないが、シャッタースピードが速めにセットされるようなので、油断しなければ意外に大丈夫である。

店頭でほぼジャンク品の「OLYMPUS PEN」を発見。そのボロボロっぷりがよかったので、おもわずフィルムシミュレーションをクラシックネガに合わせて撮影(27mm 1/125秒 F2.8 ISO1250)
散歩中の犬をつないで休憩中、犬がはしゃぎすぎてひもがスツールの足にからまり、飼い主さんが外そうと持ち上げた瞬間の影。ちなみに撮影の許可は得てます。AUTOのまま動物と認識。フィルムシミュレーションはREALA ACE(50mm 1/300秒 F2.0 -0.67 ISO1600)

 ちゃんとセッティングしたい人はPASMの各モードを使う。その場合、被写体検出AFの対象を自分でセットする必要はあるが、まあそれは普通のことだ。

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