防災無線は、地域によっては正午の時報や、夕方の子供達を家に帰すアナウンス、不審者情報や行方不明者情報などをアナウンスしている。これにより正常に動作しているか、聞こえない地域からの苦情がないかなどのフィードバックを得ることができる。一方筆者の地域の防災無線は日常的にそのような放送を行っておらず、まさに死蔵状態にある。
スピーカーが近いところに住む住民からは、うるさいという苦情もあるだろう。そうしたことを勘案すれば、もはやラウドスピーカーでダーッと情報を捲くという方法論が、時代遅れなのかもしれない。今後は防災無線を廃止する代わり、希望世帯に防災ラジオ的なものを配布することも検討されている。
ネットの情報は、マスメディアでは伝えられない細かい情報が得られる点で評価できる。また地震が落ち着いたあとの、アフターケアの情報はなかなかマスメディアでは流れてこないのに対し、ネットにはいくらでもチャンネルがあるので細かいケアができるという強みもある。
ネットと放送、どちらかを盲信するのではなく、災害時の初動は放送メディア、落ち着くにつれてネットメディアといった具合に、われわれもリテラシーを身につけなければならないようだ。
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