最後に番外編としてもう1つ、最近では新たなWi-Fi環境整備方法として、衛星通信を活用できるようになったことを覚えておきたい。
それは米スペースXが提供する「Starlink」で、電源を確保し専用のアンテナを設置するだけで、どこでもインターネット接続の利用が可能になる。山奥や離島などのように、固定回線を敷設できず、モバイル回線もつながらない環境であったとしても、Starlinkがあれば場所を選ばずダウンロードで数十〜100Mbps超の通信が利用可能なのだ。
またStarlinkは、その特性を生かして災害や通信障害などで固定・モバイル通信が利用できなくなった時の備えとしても活用できる。2024年に発生した能登半島地震など、昨今の大規模災害に際しても、モバイル通信のネットワーク復旧や、避難所向けのインターネット回線としてStarlinkが用いられる機会が増えている。
それでいて月額料金は、最もスタンダードな「レジデンシャル」プランで6600円と、固定ブロードバンドサービスと大きく変わらない。もちろん環境が整っているなら他のサービスを使った方が快適なのだが、非常時の備え、あるいは「赴任先が離島だった」という時のためにも覚えておくといいだろう。
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