ICT総研(東京都中央区)は6月18日、JR山手線の駅ホームなど60地点でスマートフォンの通信速度を計測した「山手線5G通信速度実測調査」結果を発表した。キャリア4社の平均下り速度は127.0Mbpsで、4Gだった2019年の初回調査時の29.8Mbpsに比べて4倍以上になった。
キャリア別の下り通信速度は、auが平均168.6Mbpsでトップ。NTTドコモは164.2Mbps、ソフトバンクは157.7Mbpsと僅差だった。楽天モバイルは17.4Mbpsだった。
auとソフトバンクは、2023年7月に実施した前回調査でも平均150Mbps前後だったが、今回はさらに伸ばした。前回66.4MbpsにとどまったNTTドコモは、一気に100Mbps程度高速化しており「通信改善の取り組みの影響と考えられる」(ICT総研)。楽天モバイルは前回の33Mbpsから数字を落とした。
5Gの受信地点比率(5Gでつながった比率)は、auとソフトバンクが前回から続いて100%。前回の51.7%だったドコモは98.3%と大きく改善した。楽天モバイルも前回の58.3%から78.3%と増えている。
なお、今回の調査で下り通信速度が最も速かったのはJR目黒駅ホームで、4社平均は391.5Mbpsだった。田町駅、鶯谷駅、五反田駅も平均300Mbpsを超えた。
一方、下り速度が最も遅かったのは品川〜大崎の駅間。3.4Mbpsにとどまった。
調査は、6月10日と11日にJR山手線30駅のホームと駅間(移動中)の計60地点で実施。Googleのスマートフォン「Pixel 7a」と通信速度測定サイト「インターネット速度テスト」を使い、1地点あたり下りと上りの速度を3回ずつ測定した。
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