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あのエイベックスが配信全盛の時代に企画したDVDプレイヤーとは? クラファン実施中の「BRTNAP」を触ってみた(2/2 ページ)

» 2025年08月02日 08時14分 公開
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 Bluetooth接続では、一度ペアリングさえしてしまえば、ワイヤレスイヤフォンを取り出すだけで、再生中でも自動的にスピーカーからイヤフォンに切り替わります。さらに、イヤフォンを外せば再生も自動的に停止。再び装着すると再生が再開されるという、現代のワイヤレスイヤフォンならではの機能にもしっかり対応していました。

 視聴スタイルを瞬時に変更できるのは快適ですし、音楽のDVDなどをモニターオフ機能で楽しむ際にも便利です。

Bluetoothペアリング画面。「Xiaomi Buds 5」との接続が確認できる

5インチディスプレイは小さい?

 最近のタブレットやスマートフォンに慣れたユーザーにとって、5インチのディスプレイは一見小さく感じるかもしれません。しかし、机の上に置いて視聴したり、寝転がって手持ちで視聴する分にはとくに不満を感じません。むしろ軽いことがありがたいシーンのほうが多いと思います。

5インチのディスプレイ。寝転がって手持ちで視聴する分にはとくに不満を感じません

ターゲットユーザーと価格設定

 BRTNAPが想定するユーザー層は明確です。DVDコレクションを多数保有している人、推しアーティストの映像作品が配信サービスにない人、そして物理メディアの音質・画質にこだわりを持つ人といった層がメインターゲット。クラウドファンディングでの約3万円という価格設定は、このニッチな需要に対して適正な範囲といえると思います。

 BRTNAPは、一見、時代に逆行した製品に見えます。しかし、スタイリッシュなデザインや持ち運びの容易さ、そしてBluetooth周りの機能などは完全にイマドキの仕様。エイベックスという音楽・映像コンテンツを熟知した企業が、その知見を生かして作った令和のDVDプレイヤーなのだと思います。

 実際にディスクを挿入すると、キューーーンという音とともにローディングが始まる体験は、もはや懐かしささえ感じます。しかし、この物理的な“儀式”で、使い慣れた配信サービスにはなかった特別感がありました。物理メディアを“回す”ことの意味を、現代に再定義した製品といえるのではないでしょうか。

起動時に表示される「Let's spin the disc every day!」のメッセージがいい感じ

 「GREEN」で実施中のクラウドファンディングは8月末まで。「SHIBUYA TSUTAYA」など数店舗で実機も展示しています。

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