ITmedia NEWS >
STUDIO PRO

単焦点と動画に二極化した? コンデジの現在地荻窪圭のデジカメレビュープラス(2/4 ページ)

» 2025年08月09日 08時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]
APS-Cセンサーを搭載した伝統の単焦点モデル「X100 VII」。ファインダーが特徴

 Xの名を冠した最初のカメラで、初登場時からコンスタントにレベルアップし、最新モデルは6代目。

 フィルム時代のレンジファインダーカメラのテイストとデジタルカメラの融合を図ったシリーズで、操作感はめちゃアナログ。感度もシャッタースピードも絞りも全部専用ダイヤルで操作できるし、光学ファインダーとEVFの切替式(ハイブリッドビューファインダー)だしでクラシカルなスタイルが好きな人のカメラだ。

 センサーはAPS-Cサイズで約4020万画素レンズは23mm(35mm判換算で約35mm相当)でF2.0。

「GR III HDF」と「GR IIIx HDF」。違いはレンズの焦点距離のみという兄弟機

 小型軽量のスナップカメラといえば伝統のGR。ファインダーレスだがその分凝縮されたコンパクトさで、高画質なスナップカメラとしての地位は揺るがない。

 35mm判換算で28mm相当のGRと40mm相当のGRxの2つのラインアップがあり、さらにHDF(Highlight Defusion Filter)を内蔵したHDFモデルがある。

イメージセンサーを縦に入れて往年のハーフサイズコンパクトカメラをモチーフにした斬新な単焦点コンパクト

 これがまた特異なカメラで、ハーフサイズコンパクトを摸して1型センサーを縦に入れ、標準で縦位置撮影できるし、2in1機能で2枚を並べて組み写真にすることもできるし、様々なフィルターやエフェクトを楽しめる。

 かっちり構図や露出を決めてぴしっと撮るカメラじゃなくて、ラフに気軽にシャッターを切って楽しいという、ある意味フィルムコンパクト時代を彷彿とさせる新しくて古いカメラだ。

 リコーのGRシリーズと富士フイルムのX100の2つのラインだったところに、富士フイルムがラージフォーマットセンサー機とハーフサイズ機(という言い方がいいかは別にして)で上下を拡げ、さらにソニーがRX1シリーズを復活させたという世界になってるのだ。

 ラフに撮って楽しい軽くて小さいカメラから、ガシッとしててガチの撮影にも答えてくれるラージフォーマットまで揃ってきたのである。この広がりは予想外だった。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アイティメディアからのお知らせ

あなたにおすすめの記事PR