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ソニー「RX1R III」は何が変わった? 10年越しフルサイズセンサー搭載の高級コンデジ荻窪圭のデジカメレビュープラス(6/7 ページ)

» 2025年08月23日 08時14分 公開
[荻窪圭ITmedia]

 メカシャッターは最高で1/4000秒だが、1/4000秒まで上げられるのはF5.6から。絞り開放(F2.0)だと1/2000秒が上限になる。晴天下で絞り開放で撮ると一瞬で越えちゃうので絞り優先AEで撮る時はそこに注意(NDフィルターは内蔵してない)。

 電子シャッターに切り替えると1/8000秒まで上げられるので問題ないが、メカシャッターと電子シャッターの自動切り替えはないので、必要に応じて買えること。Fnメニューかどこかのボタンに割り当ててやるといいかと思う。電子シャッター時のローリングシャッター歪みはちょっと気になるので常時電子シャッターはあまり勧めない。

 次のカットは70mm相当にクロップし、電子シャッターに切り替えて絞り開放で撮ったもの。快晴下はおそろしいですな。

70mm相当にクロップして屋外でのポートレート。明るすぎたので電子シャッターに切り替えて撮影。DROはオートで(35mm(70mm相当) 1/6400秒 F2 ISO100)

 最後はクリエイティブルックの話。ソニーといえば画作りを選べるクリエィティブルックだが、RX1R IIIでは2つ種類が増えている。フィルム調のFLにFL2とFL3が追加されたのだ。他のαシリーズにもファームアップで入れてほしい。

 スタンダードとFLからFL3の4つを撮り比べてみた。

FL(フィルム調)にFL2とFL3が加わった。FL3がけっこう好み

 個人的に、FL3は好みかも。ちょっとレトロな感じがいい。

FL3だとちょっとクラシックな感じになる。それがいい(35mm 1/1000秒 F2 ISO100)

 もうちょっと差が出やすいシーンで。青空とハイライト部の階調に差が出てるのが分かる。

新しいFLは空を入れると大きな違いが出る。この2枚を比べると青空や白いビルに差が出てるのが分かるかと思う

 写真に雰囲気を加えたいときはクリエイティブルックである。

 バッテリーは「NP-FW50」。α7シリーズなどで使われる「NP-FW100」より一回り小さなタイプで、現行機種では「ZV-E10」や「α6400」等で使われている。

 メディアはSDカードが1スロット。

底面にバッテリーとメディアスロット。バッテリーはNP-FW50で現在主力のものより一回り小さい

 そんな感じで、派手な機能は無いけれども、35mm単焦点というスナップ向きの仕様を生かした、撮っていて気持ちいいカメラだ。

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