展示会における広告効果のカギとなるショッパーも、一番多く見かけたのはNeteaseが提供を予定している「無限大ANANTA」のものだった。同作はアジア風の都市を舞台にしたオープンワールドゲームだ。
ブースではバックパックのように背負えるショッパーを提供しており、多くの人がこれを背負っていた。さらにロゴも背中の上に位置するようなレイアウトになっており、名前も他の人の目に入りやすい。もともとゲーマー間で注目されているタイトルではあったが、ショッパーの宣伝効果も相まってか、試遊台やフォトスポットはかなり混雑していた。
スクウェア・エニックス、セガ、バンダイナムコエンターテインメント、レベルファイブ、ソニー・インタラクティブエンタテインメントといった日本勢がホールの端にブースを構えていたのに対し、中韓勢はホール中央を陣取っていたのも印象的だった。ホール端はホール間の通用口に面することもあり、客入りには有利そうだったが、人が多かったことからホールの中央付近で身動きが取りにくくなることも多く、その際中韓勢の展示が目立って感じた。
余談だが、中韓勢はコスプレイヤーの“写り”にも、比較的気を配っているように感じた。撮影会さながらに、ディフューザーの付きの照明を撮影スポットに配置している企業もちらほら。過去のTGSで「コスプレイヤーをきれいに撮るために、照明やレフ板を持ったスタッフを引き連れたカメラマン」を何度か見かけていたこともあり、照明がすでにある状態なのは少し新鮮だった。
ただ、日本勢や米国系が集客に失敗しているかといえばそうでもなさそうだった。見た目にも混雑の程度に変わりはなさそうだったし、大手の試遊台は、国を問わず昼ごろにはほぼ入場規制がかかっている状態だったので、中韓以外の求心力が低下したわけではなさそうだ。
とはいえ、単純な認知拡大という点ではやはり中韓勢が一枚上手と言わざるを得ないだろう……というのが記者の所感だ。中国系企業のスタッフが多数参加しているためか、周囲から中国語が聞こえることもこれまでより多かったように感じた。「Zenless Zone Zero」「原神」などを筆頭に、中韓系ゲームの存在感が増す昨今。TGSも一つの潮目を迎えたのだろうか。
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