“ニセ警察詐欺”めぐり国内の通信事業者が謝罪 IP電話で通話約200万件、「想定外の使われ方をした」
通信事業者のアイ・ピー・エス・プロ(東京都中央区)は11月21日、海外の通信事業者に提供したIP電話回線の一部が警察署と同じ電話番号などに偽装されて使われていたとして謝罪した。特殊詐欺事件につながった可能性がある。
親会社のアイ・ピー・エス(東京都中央区)によると、IP電話の回線契約した海外通信業者から何らかの手段で詐欺グループの手に渡ったとみられ、この回線を使って2月8日から3月14日までの間に約200万件もの電話が掛けられていたという。
通常、電話が着信すると発信者番号が表示されるが、SIP(Session Initiation Protocol、VoIPの通信プロトコル)ベースのIP電話では経由するサーバーなどで発信者番号を書き替えることも技術的にはできてしまう。通常はルールに沿って使われるが、今回のように悪意を持った事業者を経由するとその限りではなくなる。
アイ・ピー・エスは「想定外の使われ方をした。不正をすぐに検知する対応ができていなかった」と説明。今後は子会社の管理を徹底し、再発防止を図るとともに、警察の捜査に「引き続き真摯(しんし)に協力していく」とした。
なおアイ・ピー・エス・プロは、この期間に警察署などと同じ電話番号から電話を受け、今回の件に該当するか確認したい場合は電話もしくはメールで問い合わせを受けるとしている。
警察庁が7月末に発表した資料によると、警察官などをかたり捜査の名目で現金などをだましとる「ニセ警察詐欺」は2024年度後半から急増しており、被害額は25年上半期だけで約389億3000万円。ニセ警察詐欺はその手口からオレオレ詐欺に分類されているが、認知件数は4601件とオレオレ詐欺全体の7割以上を占めた。
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