8月に開催された「東京おもちゃショー2025」に取材に行って驚いたのは、大企業がこぞってぬいぐるみ市場に力を入れ、中小企業はカードゲームに注力している情景だった。カードゲームのような紙に印刷する製品は、比較的安価に開発できるから、参入しやすいし、アナログゲーム人気も高いから普通に納得した。では、ぬいぐるみはというと……確かにこれも考えてみれば意外ではないのだった。
電車に乗っていると、小学生男子のランドセルにいくつものぬいぐるみがぶら下がっているのが特に珍しくはないことは、結構前から気がついていた。ネットで「男性 バッグ ぬいぐるみ」とかで検索すると、男性がバッグにぬいぐるみを付けている写真がいくらでも出てくる。
「ぬい活」というほど積極的ではない、もう少しライトな形でのぬいぐるみ需要は、いつの間にか当たり前に増えていて、あんまり当たり前すぎて、特に気にしていなかっただけかもしれない。自分のバッグを見ると、友人がお土産に買ってくれた、豊島屋の鳩サブレーのぬいぐるみ「鳩ホルダー」(1000円)がぶら下がっていた。おもちゃショーで見た、タカラトミーアーツの「Nuiパン」なんて、ちょっと欲しくなるくらい、細部に渡ってよく考えられた完成度だったし(この記事の後半に開発者インタビュー掲載)。
11月1日から2026年2月23日まで、国立科学博物館(東京・上野)で開催されている(2026年3月20日〜6月14日の日程で、名古屋市科学館でも開催される)特別展「大絶滅展ー生命史のビッグファイブ」の内覧会を取材に行ったのだけど、その特設ショップにも、沢山の古生物をモチーフにしたぬいぐるみが並んでいて、インフルエンサーらしい母親に連れられた子どもたちが、「あ、アノマロカリス!」とか叫びながら、売場に駆け寄ったりしていた。
まさか、サカバンバスピスやタリーモンスターなんかのぬいぐるみが普通に売られて、人気が出る未来は想像していなかったけれど、これがなかなか良くできていて魅力的なのだ。
思い返せば10年以上前、静岡県の沼津港深海水族館「シーラカンス・ミュージアム」で、ダイオウグソクムシのぬいぐるみを思わず買ってしまっていた。だから、それほど驚くことではないのかもしれないが、今回売られていたぬいぐるみたちは、しっかりぬいぐるみらしい可愛さをまといつつも、どこかリアルで、多分、古生物マニアであろう小学生男子のお眼鏡にも適っていたと思う。
今回の大絶滅展オリジナルグッズとして、11種類のぬいぐるみの製作を担当されたTBSグロウディアのイベント商品開発部、木村光栄さんに解説してもらった。
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