“ちっこい”、そして“つかみ”もうまい──10時間動作のWiMAXルータ「Mobile Cube」実力検証:“WiMAX Speed Wi-Fi”レビュー(1/3 ページ)

» 2012年01月26日 10時00分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

小型・軽量・長時間バッテリー動作のWiMAXルータ

photo ネットワークコンサルティング「Mobile Cube」

 ラインアップがかなり増え、機能・性能の進化も著しい2012年現在のポータブル型WiMAXルータ。どれを選べばよいか迷う人も増えているだろう。

 今回検証する「MobileCube」(ネットワークコンサルティング製)は、2012年1月現在で最小・最軽量のボディと長時間バッテリー動作を実現したモデルだ。

 ボディは幅、奥行きともに67ミリのほぼ正方形デザインで、厚さも14.2ミリ、重量は69グラムとかなり薄く軽量な小型ボディを実現する。小型とされるアルチザデザイン「AZ01MR」と比べ、容積で約78%、重量で約73%だ。特に重量の69グラムは、手にするだけでも“お、軽いぞ。これはよさそうだぞ”と思ってしまうほどと思う。ちなみに、厚さの14.2ミリという数値はうっすら膨らんだ中央部のもの。外周に向かってなだらかに薄くなっているので数値以上に薄く感じられ、ポケットやバッグへの収納性もほどほど良好である。


photophotophoto 重量69グラムの小型軽量ボディが大きな特徴。既存のWiMAXルータの一部と比べてもかなり小さいことが分かる。写真中央は左からAtermWM3500R、Aterm3300R、Mobile Cube、WMX-GWMR、URoad-8000だ

 操作ボタンとインジケータ類はすべて側面にあり、充電用のUSB Micro-B端子もカバー付きで配置する。端子カバーの有無はユーザーによって賛否あると思うが、本機のそれは外すとクルッと180度回せる仕様なので、充電中にカバー部に無理な力がかかったりはしない。側面のスリットは放熱のためと思うが、白と赤のツートーンカラーとともにデザイン性の向上にも一役買っている。

 ルーターとしての基本スペックは、WAN側は下り最大40Mbps/上り最大15.4MbpsのWiMAX、無線LANは最大54MbpsのIEEE802.11b/gに対応し、802.11nは対応しない。一応、802.11nをサポートする他製品も最大72Mbps止まり(デュアルチャネル非対応)であることが多く、LAN側の通信速度を望むシーンは少ないと想定すると、スペックとしてそれほど気にする必要はないという考え方はできる。

 端末の同時接続数は8台で、無線LANの暗号化はWPA2までサポートする。合わせてUSB接続での利用も可能で、この場合はWindows PCから仮想ネットワークアダプタとして認識されるので、無線LAN接続との併用も可能だ。携帯するモバイルルータとしての基本機能はとりあえず抑えてある印象だ。

photophoto 側面に電源ボタンと情報表示インジケータがある。充電端子はUSB Micro-Bタイプだ

付加機能は控えめだがルーターとしての基本機能はしっかりサポート

 一方、機能面においては(逆に心地よいほど)付加機能の多くが削ぎ落とされている。動作状態などを示すインジケータは「Power」「Wi-Fi」「WiMAX」の最低限の3つで、こちらで色や点灯・点滅で動作状態が分かる。バッテリー残量を示すPowerのLEDは残量60%以上なら緑、30%以上なら黄色、30%を切ると赤の点滅で示される。充電中も赤の点灯で充電中、緑の点灯で充電完了、電波状況を示すWiMAXのLEDは、電界の強い順に緑、黄、赤の点灯で、未接続時は赤の点滅。色の変化は緑、黄、赤のいわゆる「街の信号機」と同じなので直感的に分かりやすい。

 簡単無線LAN設定機能のWPSや、無線LAN区間の暗号化方式を使い分けできるマルチSSIDも搭載しない。簡単設定機能はバッファローの「AOSS」やNECアクセステクニカの「らくらく無線セットアップ」のようなメーカー独自開発の方式はともかく、標準搭載する機器が多いWPSもサポートしない製品は逆に珍しい。初期状態での暗号キーも結構長めで英数字混在の文字列なので、スマートフォンや携帯ゲーム機などからの登録作業にやや面倒を感じる場合はあるだろう。

 SSIDを複数使えないと暗号化方式の使い分けもできないが、本機は同時に最大8台と多めに無線LAN機器を接続できる。他製品では2つのSSIDを利用でき、SSIDあたり最大5台、2つのSSIDで合計10台とする仕様となっているものは多いが、6台以上同時に接続したい場合はSSIDを分けて使わなければならないデメリットもある。ともあれ、個人で使うポータブルルータに8台も10台も同時に接続するシーンは少なく、さらにみなさん、複数のSSIDを使うシーン多いですか? ということと、そろそろWEPのみでしか接続できない機器も少ないだろうことを考慮すると、本機の仕様でも別に困らないといえる。

photophotophoto 同時に利用できるSSIDは1つ。無線LAN電波出力の強弱設定のほか、簡易サーバ用途向けの設定もきちんとある

 ルーター部分の機能は意外としっかり抑えてある。UPnPやVPNパススルー、DMZ設定などにも対応し、それぞれに機能のオン/オフが可能だ。サーバ公開に必要なポートフォワード機能もサポートしており、DHCPサーバが配布するIPアドレスの範囲指定や特定のMACアドレスの機器に個別のプライベートIPアドレスを割り当てるといった設定も可能だ。こちらは、ネットワークカメラを利用するといった簡易ビジネス系用途にも応用できるだろう。

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