見かけ以上の良コスパ、“ポタアン”入門機に──上海問屋「DN-69230/DN-68886」野村ケンジのぶらんにゅ〜PCオーディオ Review(1/2 ページ)

» 2012年06月07日 09時00分 公開
[野村ケンジITmedia]
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ポータブルプレーヤーを“ポタアン”とともに使ってみよう

 つい最近までコアなヘッドフォンファンが支持する、ややマニアックな製品カテゴリだったはずのポータブルヘッドフォンアンプ。だが時流なのだろう、いまや高級ヘッドフォンを使う人にとっては「普通」に活用する機器になり、さらに「今のプレーヤーのサウンド、もう少し高音質にならないかな」と思う人にまで利用層が広がってきている。

photophoto 上海問屋「DN-69230」(直販サイト価格:7999円)と「DN-68886」(直販サイト価格:6999円)

 今回はそんな層に向くと思えるポータブルヘッドフォンアンプ、上海問屋「DN-69230」と「DN-68886」をチェックする。いや、聞いてみるとなかなか手応えがあるのだ。

 DN-69230はオーソドックスなアルミボディのボックススタイル、DN-68886は既存のプレーヤーと重ねて携帯しやすそうな薄型のボディを特長とする。本体サイズはDN-69230が50(幅)×80(奥行き)×20(厚さ)ミリで重量は94グラム、DN-68886は65(幅)×95(奥行き)×11(厚さ)ミリで重量は約91グラム。どちらもポータブルヘッドフォンアンプとして比較的軽量で小型のサイズだが、外観や製品キャラクターはやや異なっている。

 まずDN-69230は、ヘアライン仕上げのブラックボディを見ると感じるが「iBasso」など既存ポタアン利用者においては見なれている人も多いであろうそれに近いイメージである。パネルには電源スイッチとボリューム調整、入力/出力のステレオミニプラグと、ごくシンプルな構成となっている。内蔵バッテリーは容量3.7ボルト/700ミリアンペアで、連続50時間の再生を可能とする(充電時間は約4時間)。

 もう1つのDN-68886は、iPhoneなど所持するポータブルプレーヤーと重ねて携帯してもかさばりにくい厚さ11ミリの薄型ボディに、電源スイッチ/ボリューム調整/入出力系を配置。さらに角をくぼませた部分にヘッドフォン出力端子(3.5ミリステレオミニ)があり、L字型プラグを使うとボディから出っ張りにくい工夫を設けている。

 さらにハイ/ローのインピーダンス切り替え(インピーダンス:抵抗値オーム(Ω)で示されるイヤフォン/ヘッドフォンの仕様の1つ)を装備し、インピーダンスが高めの高級イヤフォン/ヘッドフォンなど幅広い機器に対応できそうな点がメリットといえる。バッテリー動作時間は連続20時間(ロー設定時、ハイ設定時は同10時間 充電時間は約4時間)となる。充電は本体に備えるMini USB端子接続で。PCや汎用USB出力型ACアダプタ、USBポータブルバッテリーなどで充電できる。

 では、それぞれの使い勝手を見ていこう。

 まずDN-69230は、シンプルな操作系ゆえに使い勝手は普通に良好だ。ボリュームつまみも長めのタイプを採用しているため、モバイル時(立って操作するなど)もやはり扱いやすい。ただ、逆にバッグ内で誤操作してしまいがちな傾向はある。それを防ぐには、ポーチ類を用意したり、バッグの内部ポケットにきちんと収納するなど、ちょっとした工夫が必要だ。とはいえボディは比較的小型なので、音楽プレーヤーと100円ショップなどで売っている面ファスナーテープや厚手のゴムバンドなどで重ねて固定して運用するのも容易だ。

photophoto DN-69230はボックス型のスタンダードデザイン、ボリューム調整つまみも大きめで操作しやすい

 DN-68886は、iPhoneとほぼ同サイズである。このため、使い勝手はより手軽だ。こちらも面ファスナーテープなどでプレーヤーと重ねて携帯し、利用することになるだろう。ヘッドフォン出力の仕様がL字型プラグ向けというのも、スマートかつ外れにくい接続ができるので印象は上々。ただし、ストレートプラグ仕様のイヤフォン/ヘッドフォンを愛用する人は使い勝手がやや悪くなる。

photophoto DN-68886ボリューム調整などは若干チープだが、かなり薄い。インピーダンス設定切り替えとL字型プラグの接続に適するヘッドフォン端子部の工夫が使いやすい
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