　ジャストシステムは12月2日、「一太郎 2015」および日本語入力システム「ATOK 2015」を発表、2015年2月6日に発売する。店頭向けパッケージのラインアップは、「通常版」、「プレミアム版」、「スーパープレミアム 30周年記念パック」の3種類で、価格は順に2万円、2万5000円、3万8000円。一方、ATOK 2015 for Windowsは、「ベーシック版」と「プレミアム版」が用意される。価格は順に8000円、1万2000円（すべて税別）。

　ジャストシステムの日本語ワープロソフト「一太郎」は、1985年に登場した最初のバージョンから数えて、2015年で30周年を迎える。新製品発表会では、当時開発プログラマーでもあった福良社長が登壇し、日本一のワープロソフトを目指して“一太郎”と命名した同製品が30年という長い歳月を経てここまでこれたのは「ユーザーの声に支えられてきたおかげ」と謝辞を述べるとともに、「ユーザーの環境はどんどん変化していくが、人がモノを考えて、それをドキュメントにするという行為は変わらない。思考を表現にするという営みを快適に支援していけるソフトとして、今後も全力で開発に取り組んでいきたい」と抱負を述べた。

最新バージョン「一太郎2015」と「ATOK 2015」は2月6日に発売される

これまで投入してきた「一太郎」のパッケージ

発表会場には東プレとコラボした30周年記念キーボード「REALFORCE 108UW-HiPro」も展示。同社直販サイトの「Just MyShop」で販売される。価格は2万9800円（税込み）。500台限定だ。

　一方、一太郎2015で搭載された新機能や特徴の解説は、現開発責任者であるCPS事業部の吉住氏が担当した。同氏は30周年を迎えるにあたって、初代バージョンの開発に関わった福良社長にヒヤリングを行い、「（ユーザーに）自然に気持ちよく使ってもらえることを最重要課題として、文書作成の快適さをとことん追求した」と説明。「30周年になる一太郎2015ではさまざまなキャンペーンを展開していく。やれることはなんでもやろうという思いで取り組んできた」（同氏）との言葉通り、今回特別に用意された一太郎2015 スーパープレミアム 30周年記念パックでは、さまざまな特典を盛り込んだ。

　まず1つが「一太郎dash」の特別記念復刻版「一太郎dash 30th」の搭載だ。一太郎dashは、1989年に登場し、軽快な動作で好評を博した日本語ワープロソフト。一太郎dash 30thでは、軽快さはそのままに2015年版で追加された新機能も搭載されている。なお、当時の主流メディアだった5インチフロッピーディスク風ケース（中身はCD-ROM）に入っているのもユニークだ。

一太郎2015の特徴を解説するジャストシステムCPS事業部開発部の吉住康宏氏。25年ぶりに復刻された「一太郎dash 30th」は、シンプルなUIやESCキーメニューが特徴的

　フォントパックも豪華だ。今回、フォントメーカー5社（モリサワ、SCREENグラフィックアンドプレシジョンソリューションズ、大日本印刷、字游工房、タイプバンク）の協賛という形で、ユニバーサルデザインフォントを含む11書体を収録。さらに、筆圧検知に対応する一太郎オリジナルデザインのワコム製ペンタブレット「一太郎モデル Intuos＆ touch」も付属している。また、最新電子書籍フォーマットである「EPUB 3.0.1」にいち早く対応したほか、画面の見やすさや使いやすさを改良するなど、30を超える多岐にわたる新機能、機能強化が図られている。