ThinkPad X1 Carbon 2015は、PCとしての基本性能も大きく強化した、CPUでは開発コード名「Broadwell」こと第5世代Coreプロセッサー・ファミリーを採用する。上位モデルはCore i7-5600U(2.6GHz/最大3.2GHz、2コア4スレッド、3次キャッシュメモリ 4Mバイト)を、下位モデルはCore i5-5200U(2.2GHz/最大2.7GHz、2コア4スレッド、3次キャッシュメモリ 3Mバイト)を搭載する。
Broadwellでは、統合したグラフィックスコアの性能を改善したほか、プロセスルールが従来のHaswell/Haswell Refreshの22ナノメートルに対して14ナノメートルに縮小したことで電力効率が向上し、バッテリー駆動時間の延長にも貢献している。システムメモリはDDR3L 1600 DIMMに対応し、標準で8Gバイト搭載する。
データストレージに、PCI Express接続のSSDを採用している点も新しい。評価機のデバイスマネージャで確認したところ、「SAMUSUNG MZHPV256HDGL-000L1」と表示していた。サムスン電子のM.2フォームファクタの最新SSD「SM951」というモデルの型番で、PCI Express 3.0 x4(32Gbps)接続に対応する。最大転送速度は、シーケンシャルリードで2150Mバイト/秒、シーケンシャルライトで1550Mバイト/秒と単体SSDとしては高い値を示す。
ThinkPad X1 Carbon 2015では、スペック表の値からおそらくPCI Express 2.0 x4接続だと思われる。それでもシーケンシャルリードで1600Mバイト/s、シーケンシャルライトで1350Mバイト/s。リード IOPSが130000、ライト IOPSが85000と、Serial ATA接続のSSDを大きく上回る性能だ。ベンチマークテストの結果でも触れるが、この速さは体感でも十分に認識できる。普段からSerial ATA接続のSSDを使い慣れているユーザーなら、スペック表を確認するまでもなく、レベルの違う速さからPCI Express接続であることが推測できるだろう。
無線接続は、IEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANと、Bluetooth 4.0を標準で装備する(Intel Dual Wireless N-7265)。1000BASE-T対応有線LANも「イーサネット拡張コネクター」に添付の専用ケーブルを接続することで利用できる。直販モデルでは、IEEE802.11a/b/g/ac対応無線LAN(Intel Dual Wireless AC-7265)も選択可能だ。
そのほか、本体装備のインタフェースには、USB 3.0が2基(電源オフチャージ対応)、HDMI出力、Mini DisplayPort出力、ヘッドフォン/マイク兼用端子に加えて、Lenovo OneLink端子(電源コネクタと共用)も備える。ディスプレイベゼル上部に720p対応Webカメラ、キーボードベゼルに指紋センサーも内蔵する。ただ、従来モデル同様、メモリーカードスロットを搭載していない。
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