“豪華すぎる”モバイルノート「VAIO Z」を徹底検証する(前編):向かうところ敵なし!?(5/5 ページ)
ボディも内部構造も一新したソニーのハイエンドモバイルノート「VAIO Z」は、評価が高かった従来機からどれだけ進化したのか? 前モデルと比較しながら実体に迫る。
バックライト付きキーボードと多機能なタッチパッドを採用
キーボードは、もはやVAIOノートでおなじみとなったアイソレーションキーボードを採用している。主要キーのキートップは14×14ミリの正方形で、キーとキーの間隔は約5ミリ離れているため、隣接するキーを誤って押すことは少ないだろう。キーボードのレイアウトは前モデルから変わっておらず、キーピッチは約19ミリのフルピッチ仕様だ。配列に無理がなく、カーソルキーも一段下げて配置してあるなど、見た目よりかなり入力しやすい。
店頭モデルのキーボードは通常の日本語配列キーボードだが、直販モデルではバックライト付きの英字配列/日本語配列キーボード、バックライトを搭載しないフォントカスタマイズの英字配列キーボード、同じくバックライトなしの英字配列/日本語配列かななしキーボードも選択可能だ。キーボードのバックライトは液晶ディスプレイの照度センサーと連動し、自動で点灯/消灯する。
なお、今回からバックライト付きキーボードを採用し、キーボードユニットに導光板などを挟み込む必要があることから、従来は約2.5ミリを確保していたキーストロークは少し浅くなっている(実測で約2ミリ)。もっとも、この変更に合わせて、キータッチの調整をし直したとのことで、使用感はほとんど変わらず、軽めのキータッチで軽快に入力できた。
また、前モデルは最下段のキーを押す際に親指がパームレスト上部の段差に当たってしまう点が気になったが、新モデルでは最下段のキーと盛り上がったパームレストとの距離が離れているため、段差に指が当たることがなくなった。細かいところだが、個人的には長文を入力する際のストレスが確実に減ったので、この改善点はポイントが高い。
タッチパッドは横長で、サイズは81×41ミリと前モデル(81×44ミリ)より縦方向が狭くなったが、それでも十分な領域があり、指の滑りも問題ない。左右のクリックボタンは前面の傾斜に配置されるようになっため、前モデルより押しやすくなった。ボタンのストロークは浅いタイプで、適度なクリック感がある。
タッチパッドのドライバはアルプス電気製からシナプティクス製(V7.4)に変更された。これにより、2本指の開閉で拡大/縮小を行う「ピンチ」、パッドをはじくことでポインタを移動させる「モーメンタム」など、マルチタッチジェスチャー機能が利用できるようになっている。
以上、新型VAIO Zの特徴と使い勝手を一通りチェックしたが、見た目はそれほど変わっていないようで、実は新シリーズと呼んでもいいほど、各所が大幅にパワーアップしていることが改めて確認できた。レビューの後編では引き続き、店頭モデル、直販モデル、前モデルの3台を使って、パフォーマンスやバッテリー駆動時間などを比較していく。
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