5分で分かる、先週のモバイル事情――6月13日〜6月19日
6月18日、iPhone OS 3.0ソフトウェアアップデートの配信がスタート。日本ではアップデートに伴い、iPhone 3GでS!メールが利用可能になった。イー・モバイルは、下り最大21.6MbpsのHSPA+サービスをアピール。ドコモはFOMAの契約数が5000万を突破した。
iPhone OS 3.0ソフトウェアアップデート公開
米Appleは6月17日(日本時間では6月18日午前2時前後)、iPhoneやiPhone 3Gに最新の機能アップデートを提供する「iPhone OS 3.0」の配信を開始した。
カット、コピー&ペーストやシェイクによる取り消し、主要アプリケーションにおける横表示キーボード対応、iPhone内のデータ全体を検索できるSpotlightの提供など、多彩な新機能を用意。セキュリティ面では合計で46項目の脆弱性に対処した。
ソフトバンクモバイルは、iPhone OS 3.0にアップデートしたiPhone 3G向けに、MMS(S!メール)の提供を開始。機種変更時にS!メールからアカウントを引き継ぎるようになったほか、Eメール(i)も変わらず無料で利用できる。
なお、iPhone 3G Sの発売日は6月26日。6月25日には発売記念前夜祭が開催される。
イー・モバイルの阿部氏、下り最大21.6MbpsのHSPA+をアピール
イー・モバイルが、8月上旬から提供する下り最大21.6MbpsのHSPA+サービスに関する説明会を開催した。イー・モバイル 執行役員副社長の阿部基成氏は「マンションタイプの光やADSLなみの速度を外出先でも体感できる」とアピール。実際の速度については、横浜ポルタの地下で15.2Mbps、東京駅地下で14.8Mbps、新宿東口アルタ前で12.7Mbps、秋葉原ヨドバシAkiba前で11.0Mbpsの速度が出たという(測定時平均値)フィールド試験のサンプルデータを紹介した。説明会の会場でも、「記者が入る前には瞬間的に20Mbpsが出た」といい、ヘビーユーザーがいなければ19Mbps近い速度を安定して出せるとした。
21Mbpsサービスのエリア展開については、2009年12月までに、人口カバー率60%超を目指す。また地下鉄のエリア化に注力する考えで、東京メトロと都営地下鉄については今年度中に21Mbpsも含めて、完全エリア化する予定だ。東名阪の地下鉄駅についても「今年度中にほとんどの場所で7.2Mbpsのエリア化ができ、その中のかなりの部分は21Mbpsに対応する」(説明員)という。
今後のサービス戦略については(1)「最速」「最安」の追求(2)汎用的な商品ラインアップ(3)世界標準でのあくなき高速化(4)強力な販売チャネル・販売モデル の4点を軸に展開すると説明。21Mbpsサービスの導入については、「世界初は逃したが、(日本の)業界初で提供される。料金も業界内では最安水準で提供しており、今回新たに最低580円からの料金プランを導入する」と、サービス戦略に沿った展開に自信を見せた。
今後の高速化のロードマップについては、世界でスタンダードになる技術を見つけ、それを最短で日本に持ち込むとし、2010年9月に下り最大40MbpsのDC-HSDPAを導入する予定としている。
FOMAの契約数が5000万を突破
NTTドコモは6月15日、FOMAの契約数が6月11日に全国で5000万を突破したと発表した。また、FOMAの契約数比率は91%となった。
FOMAは2001年10月にサービスを開始し、2006年11月4日に3000万契約を突破。サービス開始後、約7年9カ月で5000万契約突破となった。ドコモは「今後も端末、料金、サービス、エリアなどでの取り組みを強化し、お客様の満足度を追求していく」としている。
Samsung、RIMが新モデル発表
Samsung Electronicsは6月16日、タッチスクリーン携帯「OMNIA」シリーズの新機種をCommunicAsia 2009イベントで発表した。発表したのは、初代OMNIAの後継となる全面タッチパネルのモデルと、QWERTYキーボード付きのビジネス向け「PRO」2機種、「LITE」の合計4機種。
カナダのResearch In Motion(RIM)も6月16日、最新のスマートフォン「BlackBerry Tour」を発表。北米ではEV-DO Rev. Aを、その他の地域ではUMTS/HSPA(2100MHz)およびクアッドバンドEDGE/GPRS/GSMをサポートし、世界中で高速3Gネットワークに接続できるという。
ドコモも通信機能付きフォトフレーム発売
ソフトバンクモバイルに続き、ドコモも通信機能付きフォトフレーム「フォトパネル 01」を7月1日に発売する。合わせてケータイやPCから送信した写真をデジタルフォトフレームに表示する「お便りフォトサービス」を提供する。
お便りフォトサービスは、ケータイやPCから送信した写真を専用のフォトフレームに表示するサービス。離れたところに住む家族や友人に、手軽に写真を見せられるツールとして活用できる。
フォトフレームには「xxx@otayori-docomo.com」という専用のメールアドレスが割り当てられ、ドコモケータイに加え、他社ケータイやPCからも写真を送信できる。ちなみに、ソフトバンクモバイル向けのフォトフレーム「Photo Vision HW001」では送信に電話番号を使うため、ソフトバンクやディズニー・モバイル端末から送信した写真しか受信できない。
お便りフォトサービスの利用には、付加機能使用料として月額210円が発生するほか、専用の料金プランとして「定額ユビキタスプラン」が提供される。料金の下限は月額490円で、10万パケットまでは980円で利用でき、上限は9765円となる。パケット料金は1パケットあたり0.084円。
ユーザーは、6月19日10時に開設予定の「お便りフォトスペシャルサイト(http://otayori.nttdocomo.co.jp/)」から、定額ユビキタスプランに申し込める。
日本通信、運送事業向けMVNOサービスをMVNEとして支援
日本通信は6月19日、モバイルクリエイトがMVNOとしてサービス展開する無線データ通信をMVNEとして支援することを発表した。
モバイルクリエイトが8月1日に発売する3Gデータ通信一体型のAVM車載端末(Automatic Vehicle Monitoring System)は、タクシーの自動配車やトラック運行管理を行う装置。タクシー無線は、営業区域ごとに周波数が異なるため、利用可能エリアが限定されるという課題があった。
AVM車載端末は人口カバー率100%のNTTドコモFOMA網を利用しており、全国的なエリア展開が可能。また配車業務の効率が(音声だけの)無線より向上し、導入/運営コストを下げることができるという。
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