マンションの電気料金を10%削減、「高圧一括受電」と太陽光発電でスマートホーム

東京や関西で電気料金が値上げされる動きに対抗して、電力を安く使えるマンションの建設が相次いでいる。2013年8月から入居が始まる横浜市の大規模マンションでは、電力会社からの「高圧一括受電」と太陽光発電の組み合わせによって10%の電気料金の削減を見込む。

» 2012年05月30日 11時09分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 東京建物などが横浜市に建設中の「Brillia City 横浜磯子」で、電気料金を削減するための新しい手法を採用する。オリックス電力の「電力一括購入サービス」と太陽光発電システムを導入して、各住戸の電気料金を10%削減する試みである。

 「電力一括購入サービス」はオリックス電力がマンションなどを対象に提供しているもので、従来のように個々の家庭が電力会社と契約する代わりに、オリックス電力が単価の安い「高圧」の契約を電力会社と結ぶ。その電力を各家庭に分配することで、電気料金を引き下げる。高圧の電力を家庭向けの低圧に変換するための「受変電設備」を含めてオリックス電力が提供する(図1)。

ALT 図1 高圧一括受電システムと太陽光発電システムを組み合わせた電力供給サービス。出典:オリックス電力

 さらにマンションの屋上に太陽光発電システムを設置して、自家発電による電力も組み合わせて利用する。通常の「電力一括購入サービス」では各住戸の電気料金を5%程度削減できるとされており、太陽光発電を併用することで削減幅を2倍に増やす。

 新しい節電手法を取り入れる「Brillia City 横浜磯子」は、全13棟に合計で1230戸が入る大規模マンションである。入居は2013年8月から2014年2月にかけて予定されている。

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