オフィスや店舗などにLED照明を導入した事例を紹介する連載の第1回目は、家電量販店のコジマ。東京・世田谷の新店舗に、LED蛍光灯とLEDダウンライトを合計954台設置した。消費電力の削減により5年弱でコストを回収できる見込みだ。蛍光灯に特有のフリッカーによる目の疲れも緩和した。
コジマは新店舗の「コジマ成城店」を2011年11月にオープンするにあたり、省エネ性能を重視してLED照明の導入を決めた(図1、2)。
合計で1000台近い大量導入になるため、初期コストの回収見込みを詳細に検討した結果、5年弱で回収できると判断した(図3)。さらに従来の蛍光灯ではフリッカー(ちらつき)による社員の目の疲れも問題になっていたが、それを緩和できることも決め手になった。
実際の施工においては、照明器具を一律に設置すると場所によって照度にバラつきが生じるため、ゾーン単位で設置を進めながら最適化を図った。
導入から半年が経過したが、店舗で働く社員からは目の疲れや照度の不足などは報告されていないという。導入から1年の時点で、効果や問題点などを詳細に検証することにしている。
節電効果を高めるため、必要に応じて照明器具を間引いて点灯できるように、制御回路を組み替えて設置した。照明器具を取り外す手間がなく、こまめに点灯の制御が可能になる。
コジマは既存の店舗でも看板やエントランスのランプ、さらにはトイレの照明をLEDタイプに切り替えていく予定だ。トイレには人感センサーも設置して節電対策を強化する。
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