秋の節電対策も忘れずに、東京・港区が10月から実施エネルギー管理

ようやく夏の節電対策が終了する。とはいえ東京電力の管内では9月から電気料金が値上げされたこともあり、コスト削減のためには継続して秋の節電対策を実施することが重要だ。東京都の港区は10月1日〜11月30日の2か月間に実施する節電対策の基本方針を発表した。

» 2012年09月27日 11時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 節電は夏と冬に実施するもの、というイメージが強いが、コスト削減の点では秋の対策も怠ることはできない。夏のように昼間のピークを抑えて電力不足を回避する目的とは違って、秋は月間に使用する電力量の全体を低減することで電気料金を安くすることができる。

 そこで東京都の港区は9月30日に終了する夏の節電対策に続いて、10月1日から実施する秋の節電対策を発表した。その目的として挙げたのは、電力の安定供給、環境負荷低減、経費節減の3つだ。

 節電対策の対象は区役所をはじめとする区の保有施設である。夏の節電対策と大きく違う点は空調の設定温度を規定しないことで、10月以降も継続する対策として以下の7項目を掲げている。

1.定時後の空調を原則停止し、換気は窓の開閉等により行います。

2.必要な部分のみの照明を利用し、こまめな消灯に努めます。

3.事務室、廊下等の照明を間引き点灯します(おおむね50%)。

4.12時から13時の昼休み中は、窓口対応等を除く事務室、廊下等の照明を消灯しま

す。

5.エレベーターの速度を減速して運転します。

6.未使用機器(パソコン、プリンタ、コピー機等)の主電源を切ります。

7.離席時は、パソコンのモニター電源を切ります。

 6月〜9月の夏の節電対策では具体的な目標として、区役所の本庁舎など大型の施設における最大使用電力を2010年比で15%削減、さらに区の保有施設全体の月間電力使用量を同じく2010年比で15%削減、の2つを設定した。10月〜11月の秋の節電対策では目標は設定しないが、2010年の秋よりも最大使用電力と月間電力使用量ともに低減できる見込みだ。

 さらに冬になると12月以降は暖房によって全国各地で再び電力需要が増大する。夏に実施した基本的な節電対策は秋以降も継続して、定常的に電力使用量の削減に努めたいものである。おそらく電気料金を5〜10%程度は低減させる効果があるはずだ。

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