ゴミを加工して火力発電所の燃料に、2015年に稼働開始自然エネルギー

電源開発と川崎重工業は、一般廃棄物を炭化して火力発電所で使える燃料を作る施設を長崎県西海市に建設する。2015年の春には施設の稼働を始める予定だ。

» 2012年11月06日 11時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]
図1 廃棄物を炭化する施設の完成予想図

 廃棄物を炭化する施設を建設する計画は、長崎県西海市が「西海市エネルギー回収推進施設整備・運営事業」で計画したもの。電源開発と川崎重工業は事業者として入札に参加し、落札した。

 西海市が計画した事業は、西海市が運営している廃棄物焼却施設の代替となる設備を用意することを目指した事業。廃棄物焼却施設が耐用年数の限界に近づいている上、維持管理費がかさむことから、代替施設が必要になった。

 廃棄物を炭化するには、無酸素の空間で廃棄物を高温処理する。こうすると水分などが蒸発し、炭素成分が残る。炭化すると腐敗する成分がなくなり、長期保存が可能になる。炭化した廃棄物は石炭を燃料とする火力発電所で燃料として利用できる。火力発電所で燃焼させるときは、石炭に少量の炭化廃棄物を混合して燃焼させる。

 廃棄物を炭化する施設は、2015年3月までに建設を済ませ、2015年4月から稼働を始める予定。その後2030年3月までの15年間は施設の運用を続ける予定。施設の設計と建設は川崎重工業が担当し、運営は電源開発と川崎重工業が共同出資して設立する「株式会社グリーンコール西海」が担当する。

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