従来品と同サイズで蓄電容量は倍、小型の蓄電池蓄電・発電機器

シャープは小型のリチウムイオン蓄電池「DU2P1B519Z」を2012年12月25日から出荷すると発表した。従来製品と同等の大きさで蓄電容量を倍増させた製品だ。

» 2012年11月27日 07時00分 公開
[笹田仁,スマートジャパン]

 シャープが今回発表した「DU2P1B519Z」(図1)は、蓄電容量が1kWhのリチウムイオン蓄電池を搭載した製品。税込価格は43万円。従来製品と同じ大きさで、蓄電容量を倍増させたことが特長。さらに、放熱の方法を工夫して、冷却ファンを排除したことも特長。住宅内やオフィスに置いても騒音はほとんど聞こえないという。

図1 シャープが発売する蓄電システムモジュール「DU2P1B519Z」。外観はシャープが参考までに作成したものであり、実際の製品になるときは変わる可能性が高い

 今回発表した製品は、シャープが3月に量産を始めたバックアップ電源用システムモジュール「DU2P1B474Z」(図2)の後継品となる。DU2P1B474Zの蓄電容量は500Wh。シャープによると新製品は蓄電容量を倍増させながら、DU2P1B474Zと同じ容積の空間に収まる。ちなみに、シャープが参考に作成した外装の寸法は幅465×高さ439mm×奥行300mm。

図2 シャープが3月に量産を始めたバックアップ電源用システムモジュール「DU2P1B474Z」。蓄電池として機能させるために必要なものが揃っている

 シャープはDU2P1B474Zと同様にこの製品を、蓄電池を製造して販売したいメーカーに向けた「モジュール」、つまり部品と位置付けており、メーカーのみに販売するとしている。メーカーから見ると、この製品を仕入れれば、蓄電池として機能させるために必要なものが揃っているので、素早く製品化につなげられるというメリットがある。シャープは特に太陽光発電システムから充電できる機能をアピールし、太陽光発電システム関連のメーカーに売り込みたい考えだ。

 最大出力は400Wで、定格出力は300W。充電時間は、家庭用交流電源を使った場合は約10時間。出力が170Wの太陽光発電システムを使用した場合、充電時間はおよそ17時間。最大で出力が192.5W以下の太陽光発電システムに対応する。

 電源を取り出す端子としては、家庭用100Vコンセントを3つ備えるほか、携帯機器の充電向けに5VのUSB端子を2つ備える。

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