建築廃材を使ったバイオマス発電設備に、買取制度の認定が下りる自然エネルギー

固定価格買取制度ではバイオマス発電の買取価格が原材料によって5種類に分類されている。そのうちの1つである建築廃材によるバイオマス発電設備では、これまで認定が下りたケースは1件もなかった。千葉県にある廃棄物処理施設が2月25日に認定を受けた。発電能力は1.8MWある。

» 2013年03月13日 07時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]
図1 認定を受けたバイオマスガス化発電設備。出典:フジコー

 認定を受けたのは廃棄物処理・リサイクル事業者のフジコー(本社:東京都台東区)である。千葉県白井市の建築系廃棄物処理施設に設置したバイオマスガス化発電設備が対象になった(図1)。発電能力は1.8MW(メガワット)で、木くずなどの産業廃棄物のほか一般木質バイオマスや一般廃棄物からガスを生成して発電する。

 バイオマス発電の買取価格は原材料によって5種類に分かれていて、建築廃材の場合には13円/kWhと最も安い。ただしフジコーの原材料には一般木質バイオマス(24円/kWh)や一般廃棄物(17円/kWh)も含まれているため、比率に応じた買取価格になる。バイオマス発電の場合、原材料の証明書を提出することが義務付けられている。

 バイオマス発電の買取期間は20年だが、フジコーの設備は以前のRPS法による売電期間があり、15年6か月になった。

 固定価格買取制度が2012年7月に始まってから、資源エネルギー庁の公表データによれば、最新の2012年11月末時点で建築廃材によるバイオマス発電設備は1件も認定されていない。

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