王子製紙の関連会社である王子グリーンリソースは、王子製紙が宮崎県に保有する工場内の未利用地に木質バイオマス発電設備を建設すると発表した。その最大出力は25MW。売電収入は年間およそ40億円になる見込み。
建設予定地は宮崎県日南市にある王子製紙の日南工場(図1)。周囲には森林が多く、紙の原料として周囲の木材を利用している。
現在のところ、最大出力が25MW。年間発電量は約1億5000万kWh、発電した電力は全量売電する。年間売電収入はおよそ40億円になると見込んでいる。稼働開始は2015年3月の予定。
発電設備が完成したら、宮崎県日南市が位置している九州中南部の山林未利用材を主な燃料とする予定。この地域で長年製紙原料を収集してきた経験を活用して、燃料となる山林未利用材を集めるとしている。
山林未利用材の一種である間伐材を積極的に集めることで、森林の整備を促進し、木の成長を促し、土壌が十分な水分を吸収できる環境を作る。こうすることで、大雨による土砂崩れの可能性がかなり低くなる。
計画を見るとバイオマス発電によって、林業の活性化、森林の整備と安全確保と良い循環が生まれそうだ。完成が待ち遠しい。
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