瀬戸内の赤穂市で10MWのメガソーラー自然エネルギー

清水建設が自らメガソーラー建設に乗り出した。瀬戸内海に面する赤穂市の工業団地を利用、出力10MWを予定する。

» 2013年04月16日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 清水建設は、兵庫県赤穂市に出力10MWのメガソーラーを建設すると発表した。請負ベースを除き、清水建設が自社開発するメガソーラーとしては始めてのもの。2013年4月に着工、2014年4月から運用を開始する。建設費用は約35億円を見込む。100%出資会社である赤穂太陽光発電が建設資金を調達し、完成後の施設運営を担う。発電した電力は運転後20年間、関西電力に全量売電する予定だ。買取価格は2012年度の価格である40円/kWh。

 メガソーラーの立地は、赤穂市西浜町の西浜工業団地。16万m2(約5万坪)の土地を利用する(図1)。西浜工業団地は、赤穂港に面する海沿いの土地だ。同社が今回の立地を選択した理由は2つある。赤穂市は瀬戸内海気候の下にあるため、年間日照量が高く安定した発電が可能なことだ。加えて条件のよい土地を入手できたことが理由だという。

図1 兵庫県赤穂市のメガソーラー。出典:清水建設

 単結晶シリコン太陽電池モジュール4万8000枚(モジュール合計出力12MW)を設置し、年間発電量1181.5万kWhを見込む。「発電効率を求めた結果、単結晶シリコンを選択した」(同社)。

 同社は赤穂市のメガソーラーに3種類の技術を適用する。まずは気象予測に基づく発電量予測・補正だ。メガソーラーの出力変動が電力系統に与える影響を最小限にするため、前日と当日の予測値をそれぞれ関西電力に情報提供する。第2に故障パネルの特定技術だ。4万8000枚の太陽電池モジュールから素早く故障箇所を特定できるようにした。最後にスマートカメラによるセキュリティシステムの導入だ。16万m2の施設を目視で監視するのは現実的ではないからだ。

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