太陽光事業に長プラで6億円を貸付、九州で2MWのメガソーラーが完成自然エネルギー

商工組合中央金庫(商工中金)は再生可能エネルギーに取り組む中小企業組合を最優遇金利で支援する制度を運用している。2013年6月には福岡県初の適用事例を発表、2MWのメガソーラーに対して6億円を融資した。

» 2013年06月18日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 メガソーラー事業では、資金と土地を準備することが最初の前提となる。商工組合中央金庫(商工中金)は、一部のメガソーラー事業者に対して、長期プライムレートでの貸し出しを進める取り組みを進めており、低金利での資金調達が容易になっている。金融機関から1年以上の長期貸し付けを受ける際の最優遇金利が適用される。

図1 福岡県久留米市のメガソーラーの立地

 2013年6月には、福岡県久留米市の筑後川砂利砂協業組合に対して、6億円を融資したことを発表した。同協業組合はコンクリート二次製品を製造しており、製品置き場として利用していた協業組合所有の遊休地2万6920m2に出力1.992MWのメガソーラーを建設、2013年4月から九州電力に全量売電している(図1)。

 協業組合の総投資額は約6億円であり、ほぼ全額を商工中金からの借入調達でまかなったことになる。商工中金久留米支店は、筑後信用金庫、筑邦銀行と協調して資金を融資した。

 商工中金の制度「再生可能エネルギー推進支援貸付」では、経済産業大臣の認定を受けた事業者が再生可能エネルギーを利用する発電設備の設備資金や、売電事業などの運転資金が必要なときに、証書貸付で借り入れできる。貸付利息は期間10年以内の場合、長期プライムレート+0.2%以上。10年超の場合は最初の10年間が長期プライムレート+0.5%以上、それ以降、長期プライムレート+0.2%以上である。

 加えて、中小企業組合のうち、都道府県中小企業団体中央会からの推薦があった場合は、さらに0.2%の優遇措置を設けている。10年以内であれば長期プライムレート以上、10年超の場合は、最初の10年間が長期プライムレート+0.3%、それ以降、長期プライムレートというものだ。

 筑後川砂利砂協業組合の場合、福岡県中小企業団体中央会の推薦を受けているため、この優遇措置が適用された。

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