石炭の街を太陽光の街へ、有明海沿岸で11.7MWのメガソーラー自然エネルギー

オリックスと九電工は石炭で栄えた歴史のある福岡県大牟田市に出力11.7MWのメガソーラーを建設する。石炭関連の企業から土地の賃貸を受けた。

» 2013年09月09日 07時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]
図1 福岡県大牟田市とメガソーラーの位置

 大牟田市は有明海に面した福岡県最南端の街だ。旧三井三池炭鉱で栄えた歴史があり、現在も産業構造の転換を続けている。大牟田市に地盤がある日本コークス工業は2009年まで三井鉱山という社名だった。現在も大牟田市に遊休地を抱える。

 オリックスと九電工は、日本コークス工業から17万1115m2の土地を20年間賃借する契約を結び、「福岡県大牟田市新開町発電所(仮称)」を立ち上げる(図1)。大牟田市新開町の土地は、池を挟んで南北2つに分かれている。北側はJAF公認のジムカーナ/ダートトライアル常設コース「モビリティおおむた」が2013年4月まで30年間営業していた土地であり、南側は資材置き場だった。

 ここに太陽電池モジュールを4万7838枚敷き詰めた出力11.72MWのメガソーラーを作る。建設を担当するのは九電工。事業主はオリックスと九電工が設立した特定目的会社(SPC)であるKクリーンエナジーだ。

 2013年8月に工事を開始、2015年1月の運転を目指す。完成後の年間予想発電量は1304万2000kWh。固定価格買取制度(FIT)を利用し、42円/kWhで九州電力に売電する。

 なお、オリックスはメガソーラー事業の規模を、2013年3月期から3年間で合計300MWに高めるほか、屋根設置型太陽光発電事業では100MWを目指すとしている。2013年6月時点で、今回の発電所を2015年6月までに完成させるとしていたが、計画が約半年前倒しされた形だ。

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